ちょっとジェンダーやセクシャルマイノリティについて調べたくなって、図書館でいろいろ借りてきました。これもその一つ。
書籍概要
同性婚が合法化された国、フランス。しかしフランスももろ手を挙げて同性婚を歓迎したわけではなく、批判的な言説も数多くありました。この本はさまざまなメディアから同性婚への意見を拾い、「同性婚によって起こりうる問題」について考える本です。
誰のための結婚なのか
結婚とともに浮かび上がってくるのが子供の問題。養子や精子提供、代理母などを利用すれば同性カップルでも子供を持つことができます。しかしその子供は複雑なルーツを持つことになります。果たしてそれは子供にとって幸せなのでしょうか……。という話。
個人的には同姓婚には賛成ですし、同性カップルにも子育ての権利を、という意見もわかる気がします。しかし子供がややこしい家庭の事情を持つことになるのはかなり大変そうだなと思います。うまくやっていくカップルもあるでしょうが、同性愛者だって聖人君主ではないので、当然問題を起こす家庭もあるでしょう。そこをどうやってサポートするのかは社会にとって未知の世界ですね……。
同性婚に限らず、生殖医療が発展するにつれて、子供が自分のルーツを知る権利についていろいろ問題になっていくのでしょうね。
まとめ
結局同性婚の合法化はスタート地点でしかなく、これからも問題が起こり続けて議論はまだまだする必要があるのだろうなと感じました。
フランスにおける意見を見てみる本として興味深く読めました。