あらすじ・概要
母親を亡くした少年、千尋は母の弟、円に引き取られる。お金持ちだが生活力のない円のために、千尋は家事をするようになる。友達と交流したり、他の親戚と出会ったり、家族との関係を考えたり……。メイド姿の少年が生活するヒューマンドラマ。
大人と子どもの関係を考える人間ドラマ
ショタコン系の漫画……かと思ったら結構真面目な家族ものでした。
身寄りのない子どもが親戚の大人に引き取られ、そこで家事をするわけですが、大人の立場からしたら一貫して「無理して家事をやらなくていい」という意見なのが安心できます。
主人公の千尋も、義理堅く真面目、そして家事好きな性格から家事をやっており、いやいややっているわけではありません。
そのままでは児童労働になりそうなところも、きちんと説明がつけられているのが好印象でした。
大人である円も、部分的にはだめなところもありますが、千尋の幸せを願い行動しているキャラクターです。
円は千尋の祖母とは不仲ですが、千尋が祖母と仲良くなったとき「千尋には千尋の関係がある」と見守る姿勢をとったのが大人でした。
自由を保障された状態で、またふたりでいる選択肢を選べたのが良かったです。
男の子がフリフリのエプロンを着る物語ですが、それ以上の性的なシーンはないです。脱ぎもしないしロマンチックな展開もない。そこが潔かったです。