ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

日本

『恋衣花草紙』小田菜摘 全2巻 ビーズログ文庫 感想

あらすじ・概要 事情により大きく年の離れた帝に嫁いだ真子(さなこ)。息子である東宮とは幼なじみとして仲が良かった。帝が崩御し、真子は未亡人となる。大人になった東宮と惹かれあうが、帝の妻が他人と恋愛するのははしたないとされる時代で……平安時代の…

『宿坊さんぽ』上大岡トメ+ふくもの隊 KADOKAWA 感想

あらすじ・概要 寺院に付随している宿泊施設、宿坊。そこでは一般の人向けに修行の体験が行われている。著者は日本のいろいろな宿坊をめぐり、そこでしか味わえない経験をする。精進料理を食べたり、修行したり、座禅を組んだり……日本の仏教文化を学べる宿坊…

『ハンチバック』市川沙央 文春e-BOOKS 感想

あらすじ・概要 遺伝子性の難病を持つ主人公の女性は、背骨が歪み、自由に歩くことができない。お風呂にも介助が必要だ。大量に本を読み、40代になっても大学生として勉強をしレポートとして提出する。こたつライターをして小金を稼ぐ。そんな中、いくつもあ…

『神主さんの日常』瀬上あきら マッグガーデンコミックスEDENシリーズ 全2巻 感想

あらすじ・概要 埼玉県に存在する三峯神社。漫画家である著者はその神社の神職を取材する。そこからわかったのは、神主という仕事の大変さだった。力仕事が多かったり、祭祀に使うものを手作りしたり、賽銭泥棒への対応だったり……意外と知らない神主の日常を…

『なりゆき斎王の入内』小田菜摘 ビーズログ文庫 全9巻 感想

あらすじ・概要 天皇の孫で一時的に斎王として暮らしていた塔子は、次期天皇である東宮の妃候補となる。熊野に帰りたい塔子は入内したくなかった……。政治と皇族をめぐる平安ラブロマンス。 固めの和風世界観が面白い この作者の和風世界観ライトノベルはいく…

岩波ブックレットの災害関連書おすすめ10選 関東大震災・阪神淡路大震災・東日本大震災

まず、能登半島での地震被害に遭われた方に、お悔やみを申し上げます。 寄付はできる範囲でするとして、読書ブロガーとしてできることを考えたとき、災害関連の本を紹介するのがいいのではないかと思いました。 SNSでの発信は、拡散力が高い一方で、あまりに…

『ぼおるぺん古事記』こうの史代 平凡社 全3巻 感想

あらすじ・概要 古代より遠い昔、イザナギとイザナミという神様が日本の土地と神々を産み、国を作り出した。日本神話をつづった「古事記」をこうの史代が解釈し、コミカライズした。ボールペンという限られた画材を使った漫画。 ボールペンで描かれる幻想的…

ジョジョの奇妙な冒険のアニメを見た感想 ダイヤモンドは砕けない/黄金の風

『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメを見た記録、ダイヤモンドは砕けない&黄金の風編です。 前回の記事はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com ストーンオーシャンも見ようかと思っていたのですが、まだアニメで完結までやっていないようなので、五部までにし…

ジョジョの奇妙な冒険のアニメを見た感想 ファントムブラッド/戦闘潮流/スターダスト・クルセイダーズ

Netflixで『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメを見ていました。この記事はそのアニメの感想です。 本当は最後まで見てから投稿したかったのですが、思ったよりも話が長かったので三部までの内容にしました。続きも書けたらいいなと思います。 第一部 ファント…

『まんが版 大阪市の歴史』さいわい徹 和泉書院

あらすじ・概要 日本第二の都市として栄えてきた大阪、古代、難波宮の時代から、武士の時代、商人の時代、そして明治維新後、戦後まで、その権力の興亡と文化をたどる。大阪の歴史を語る学習漫画。 大阪における権力の興亡 最近大阪の歴史について学ぶことが…

『青青の時代』山岸涼子 モーニングコミックス 感想

あらすじ・概要 南の島に暮らす少女壱与は、気がふれているがときおり神がかりのようなものを示すばばさまと暮らしていた。ある日島に男たちがやってきて、壱与とばばさまは連れ去られてしまう。やってきたのは男性の王と「聞こえさま」と呼ばれる巫女が統治…

『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』河北新報社 文春文庫 感想

あらすじ・概要 仙台に拠点を置くローカル新聞河北新報。2011年3月11日、会社を東日本大震災が襲う。自らも被災しながら、記者たちは被災者に情報を届けるために東北に散った。地震発生直後から、避難所での生活まで、記者たちの働きを描いたルポルタージュ…

『日出処の天子』山岸涼子 白泉社文庫 感想

あらすじ・概要 古くからの神道を信仰する人々と、大陸からもたらされた仏教を支持する人々が対立する古代日本。蘇我家の少年毛人(えみし)は不思議な王子、厩戸皇子と出会う。彼は超常的な能力を持ち、周囲の人を政治的に操っていた。一方で、彼には、「女…

『古文書返却の旅―戦後史学史の一齣』網野善彦 中公新書 感想

あらすじ・概要 日本史を研究していた著者は、各地方から借用した古文書が借りたまま返せていないことから、古文書返却の旅に出る。著者は各地を回り、不義理を謝罪しながら、学者の地元民への軽視を考える。日本史研究の負の側面を伝える新書。 研究者の後…

『寺よ、変われ』高橋卓志 岩波新書 感想

あらすじ・概要 「葬式仏教」と言われ、儀礼的な葬式や法事の運営に終始している日本仏教。著者はそんな仏教に不満を感じ、寺に人を呼んだり、ボランティア活動に参加したりして新しい仏教の形を模索する。仏教を支えていたイエ制度が崩壊する中で、今の仏教…

『にわか姫大夫の宮中事情~男装女官のお仕事』小田菜摘 ビーズログ文庫 感想

あらすじ・概要 女性ながらに弓や乗馬をし、男勝りの女性として地元で有名だった梢子。彼女は宮中に上がり、男装の女官姫大夫として天皇に仕えることとなる。そこでは尚侍失踪事件が起きていた。好色な今上帝の求愛を交わしながら、梢子は尚侍の行方について…

『マンガ古典文学 方丈記』水木しげる マンガ古典文学シリーズ 感想

あらすじ・概要 平安時代末期、神官の一族に生まれた鴨長明は、和歌の才能を見出される。一方で、家族とは折り合いが悪かった。火事、竜巻、地震など、多くの災害や源氏と平家の争いを見て、無常観を強くする。やがて鴨長明は、小さな家で一人暮らしをするよ…

『聖徳太子』池田理代子 フェアベル

あらすじ・概要 古代の日本では、日本古来の神々を信仰する人々と、仏教を国を礎としようとする人の権力争いがあった。幼い頃から不思議な力があった厩戸皇子は、仏教を元にした国を作り、人々を助けることが自分の使命だと思うようになる。摂政となった厩戸…

『映像記録 関東大震災 帝都壊滅の三日間』NHKスペシャル 感想

あらすじ・概要 首都東京を壊滅させた関東大震災から100年。NHKは当時の映像を鮮明化、カラー化し、関東大震災発生から三日間のできごとに迫る。地震、火災、群衆事故、そして流言や虐殺。地震学者の意見も交えながら、震災の教訓を学ぶドキュメンタリー。 …

家庭教師のトライの日本史B動画を完走したメモ

家庭教師のトライの日本史B動画を完走しました。 リンクはこちら↓ 高校 日本史 映像授業 Try IT(トライイット) - YouTube タダで見ていいのか?と思うクオリティでした。 私は高校では世界史選択で、日本史に関してはおおざっぱな知識しかありません。 今…

『オーロラの街』山本おさむ ビックコミックススペシャル

あらすじ・概要 小学五年生の幸子は、久保というクラスメイトが気になるようになる。彼女は貧困家庭に暮らしていて、周囲からいじめを受けていた。幸子と久保は、友達になるが……。とある町を舞台に、貧困や差別、そしてそこから立ち上がろうとする人々を描い…

山本おさむ『わが指のオーケストラ』秋田書店 感想

あらすじ・概要 音楽家になりたかったが家庭の事情で諦めなければならなかった高橋潔。彼はろう学校に就職し、そこでろうの子どもたちが手話を覚え、社会を学んでいく姿に感動する。しかし口話法という、ろうの子どもたちに無理に聴者の言葉を教える教育法が…

【冴えない江戸時代武士の賭博・浮気・暴力】横山光輝・神坂次郎『元禄御畳奉行の日記』感想

あらすじ・概要 尾張藩士の朝日文左衛門は、武士として重大な仕事があるわけでもなく、賭博、女遊び、深酒などをして暮らしていた。浮気のせいで妻に嫉妬されて家に帰りたくなくなったり、日々のゴシップニュースを書き留めたり。時代劇では描かれない、「か…

【京橋のキャバレーで昭和と平成を舞った女】高殿円『グランドシャトー』

あらすじ・概要 義父と結婚させられそうになって逃げだしてきたルーは、京橋のキャバレーグランドシャトーにたどり着く。ルーはそこのホステスとして働くことになった。キャバレーのナンバーワン、真珠はどこか不思議な魅力を持つ女性だった。ルーは寮で真珠…

【鼻・白・杜子春】YouTubeで芥川龍之介の朗読を聞いたので感想を10本まとめた

久しぶりに朗読が聞きたくなり、YouTubeで青空文庫の朗読を漁っていました。 芥川龍之介の文章の朗読をいろいろ聞いたのでその感想メモです。 ちなみにこちらの朗読プレイリストから視聴しています。 youtube.com 大きな鼻を持つ男が劣等感に苦しむ「鼻」 悪…

わりとしっちゃかめっちゃかな日本神道と仏教―義江彰夫『神仏習合』

あらすじ・概要 日本において、神道と仏教は混じり合っていった。これを神仏習合と言う。時の権力者において、神道と仏教はどういうもので、いかにして神と仏は同一視されるようになったのか。朝廷や貴族社会、武士の社会と権力の移り変わりとともに、日本人…

鬼の歴史と女性やマイノリティと鬼との関係―小山聡子『鬼と日本人の歴史』

あらすじ・概要 日本人に怖れられ、またユーモラスに描かれてきた「鬼」。その存在はどうやって確立し、文化の中でどう扱われてきたのか。中国から入ってきた鬼の概念から、節分の成立、鬼とマイノリティの関係など、鬼と日本人の歴史について語る本。 女性…

古代日本の世界で少数民族の少女と大王の血を引く男が出会う―円堂豆子『雲神様の箱』

あらすじ・概要 双子の姉の罪をかぶって土雲の一族を追い出され、雄日子という男に仕えることになったセイレン。セイレンは固定観念に囚われない雄日子の人格に惹かれていく。一方で、大王の政治に不満を持った人々によって、政治の世界は不穏さを増していた…

採集や狩猟をして暮らし、のちに迫害された北海道の先住民たち―時空旅人編集部『今こそ知りたいアイヌ 北の大地に生きる人の歴史と文化』

あらすじ・概要 かつて東北から北海道、樺太や千島列島にかけて暮らしていた民族、アイヌ。北の大地で、狩猟と採集の生活をしていた人々とは……。その宗教観や、食べ物や着るものなどの文化、そして日本との歴史を一冊にまとめた本。 日本に似ているようでが…

違いを面白がれるタフさに救われる―星野ルネ『アフリカ少年が日本で育った結果』

あらすじ・概要 日本人男性とカメルーン人女性が結婚し、母親の連れ子として日本にやってきた星野ルネ。幼い頃から日本で暮らしているため、母国語は日本語。周囲の日本人とは全く違う外見のため、何かと誤解を受けることが多く……。世の中の先入観や文化の違…