ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

親子

『なぜ親はうるさいのか――子と親は分かりあえる?』田房永子 ちくまQブックス 感想

あらすじ・概要 親との問題に悩み、親と絶縁するに至った著者が、思春期の子ども向けに親との関係を語る。嫌っていたはずの親に似てきてしまった葛藤や、「親もこう考えていたのではないか」という考察。生きる上での建前と本能、世間体と欲望の二律背反など…

『呪詛抜きダイエット』田房永子 大和書房 感想

あらすじ・概要 著者は慢性的に肥満であり、カロリーの高いものを過食するくせがあった。自分の外見にコンプレックスがあるのになぜ痩せられないのか。自分の心を掘り下げてみると、そこには矛盾と葛藤があった。ままならない自分の体と付き合い、少しでも楽…

「毒親・問題のある親」をテーマにしたコミックエッセイおすすめ15選 依存症・宗教・DV

「毒親」という言葉自体が批判されることもありますが、「アダルトチルドレン(AC)」は言葉に親の要素がないので「親のせいで心を病んだ子ども」ということが伝わりづらいです。そういう意味で生まれるべくして生まれた言葉だと思います。 『私がダメ母だっ…

『父と家族をやめたい』あかり 本当にあった笑える話 ぶんか社 感想

あらすじ・概要 漫画家である著者の父親はめちゃくちゃな人間だった。父親が飲食店をやるということで呼び戻され、店員として働かされる著者と姉。給料もろくに出ない、むしろ父親から金を無心される日々に疲弊していく姉妹だった。 コミカルでつらい父と娘…

『世界を旅する母ちゃん 駒込で子育て』織田博子 KDP 感想

あらすじ・概要 旅行が趣味な著者は、駒込で子育てをしている。子どもについての悲喜こもごも、駒込での日常、住んでいるに関する思い。そして子どもが生死をさまよった話をコミックエッセイにまとめた。 著者個人が作品をまとめたものなのですが、だらだら…

『私がダメ母だったわけ』武嶌波 コミックエッセイの森 感想

あらすじ・概要 著者は、愛しているはずの子どもにつらく当たってしまう。その原因は、親との関係にあるようで……。虐待の連鎖を起こさないために、著者の模索が始まった。毒親にならないために、親ができることは何なのか考える。 毒がなくならずとも薄まれ…

『しんどい母から逃げる!! いったん親のせいにしてみたら案外うまくいった』田房永子 小学館 感想

あらすじ・概要 過保護で過干渉な母親の元で育った著者は、両親への怒りの感情と向き合うことになる。自分が弱いからできなかったことは、実は親のせいかもしれない。「自分のせいではない」と考えることで、親への怒りを消化していくコミックエッセイ。 怒…

『この闇と光』服部まゆみ 角川文庫 感想

あらすじ・概要 盲目のレイア姫は、父とともに暮らしている。レイアを溺愛する父との関係は、レイアが成長するにつれて不穏なものになっていく。レイアをいじめるダフネの存在や、外の世界のこと。やがて父とレイア姫の決定的な別れがやってくる。 自分は高…

『よなきごや』かねもと 電書バト 全2巻 感想

あらすじ・概要 夜鳴きする赤ちゃんを抱えて、子育てに悩む女性たち。そんな人の前によなきごやは現れる。セルフサービスの飲み物をもらい、粉ミルクをお湯に溶かし、同じくよなきごやに来た人たちと話す。人々はよなきごやから勇気をもらい、日常生活へ帰っ…

『なんて楽しい節約生活』森川弘子 コミックエッセイの森 感想

あらすじ・概要 SF作家とイラストレーターという夫婦そろって不安定な収入の家族は、節約生活をしながら楽しく生きている。懸賞でいろいろなものを当てたり、フリマアプリにハマったり、子どもの部活を応援したり……お金がなくても楽しめるアイデアいっぱいの…

『少年メイド』乙橘 全10巻 B’s-LOG COMICS  感想

あらすじ・概要 母親を亡くした少年、千尋は母の弟、円に引き取られる。お金持ちだが生活力のない円のために、千尋は家事をするようになる。友達と交流したり、他の親戚と出会ったり、家族との関係を考えたり……。メイド姿の少年が生活するヒューマンドラマ。…

『コロナ禍妊娠日記』おおがきなこ 幻冬舎単行本 感想

あらすじ・概要 不妊治療を経て、ふたりで暮らすことを決意していた著者夫婦。社会がコロナ禍にさしかかり、疫病の不安の中、妊娠が発覚する。自分のこと、コロナ禍の社会のことを思い悩みながら、出産までたどり着いた奇跡を描く。 コロナ禍の妊娠エッセイ…

『虐待父がようやく死んだ』あらいぴろよ バンブーコミックスエッセイセレクション 感想

あらすじ・概要 暴力、暴言など、虐待家庭で育った著者。いつも殴られている母親のことを心配し、気にかけていた。大人になっても、虐待の記憶はよみがえり著者を苦しめる。やがて、著者は母親の歪みに気づくのだった。 虐待について話し合える人がいるのは…

『半ダース介護』井上きみどり 集英社 感想

あらすじ・概要 主婦として生活している女性は、夫側の家庭の複雑さゆえに、一気に6人もの老人の介護を一気にすることになる。自由奔放な彼らに振り回されながらも、必死に日々の世話を続ける。しかし、徐々に体の限界を感じるようになる。 早く福祉に頼って…

『心を病んだ父、神さまを信じる母』ゆめの イースト・プレス 感想

あらすじ・概要 キリスト教徒の母と、気難しく扱いづらい父。やがて父は統合失調症を発症し、一家は父の妄想に悩まされることとなる。不穏で気まずい家庭の中、母は神の教えを支えに生活していた。 すっきり終わらないが印象的なエッセイ すっきり終わらない…

『とある宗教に母が3億円お布施しまして』HARU 徳間書店

あらすじ・概要 明るい母が、カルト宗教にハマってしまった。裕福な祖父からお金をもらって高額な霊感商品を買い、家では宗教的な暴言を言う。おりしも引きこもりや不登校でばらばらだった著者家族は、母親だけではなく、自分たちとも向き合うこととなる。 …

『赤ちゃんと僕』羅川真里茂 全10巻 白泉社文庫

あらすじ・概要 事故で母親を亡くした一家は、父と息子ふたりで暮らしている。小学生の拓也は、いつも弟の実の面倒を見なければならない。まだ赤ちゃんの実は、とても手がかかる。拓也は実に振り回されつつも、学校や近所の人とふれあって成長していく。 幼…

『後宮の薬師 平安なぞとき診療日誌』小田菜摘 PHP文芸文庫 感想

あらすじ・概要 大陸から来た父から薬を学んだ薬師、安瑞蓮は、腕を買われて宮中に上がる。そこで、体の不自由な皇子に出会う。皇子の身体を診ているうちに、瑞蓮は、後宮の女性たちのいざこざや嫉妬に巻き込まれていく 体に障害を持つ皇子をめぐる女性の悲…

『精子バンクで出産しました!アセクシャルな私、選択的シングルマザーになる』華京院レイ・上村秀子 LScomic 感想

あらすじ・概要 アセクシャル(他人に恋愛感情を持たない人)で性別違和を抱えて生きてきた著者。自分が家族とのわだかまりを抱えていたことから、「家族が欲しい」と思い、精子バンクでの妊娠を目指す。精子バンクを使った妊娠のややこしさや、妊娠した後の…

『旦那が突然死んだので発達障害児を一人で育てることになりました』せせらぎ バンブーコミックス 感想

あらすじ・概要 突然伴侶を失い、悲しみにくれる著者。そんな中、子どもの発達障害が判明する。大黒柱として、家事労働者として働く一方、子どもの療育についても悩む必要が出てくる。てんやわんやの家庭で、著者が見いだした救いとは。 自分だけでは子育て…

『そして〈彼〉は〈彼女〉になった 安富教授と困った仲間たち』細川貂々 集英社 感想

あらすじ・概要 女装の東大教授、安冨歩とその相棒である「ふーちゃん」。彼等には抑圧的な親に悩まされ、生きづらさを抱えていたという共通点があった。過去の恋愛や結婚についての違和感を乗り越えて、自分らしい生き方を獲得していくふたりを描いた作品。…

『さよなら、子ども虐待』細川貂々・今一生 創元社 感想

あらすじ・概要 日本における子ども虐待は減ってはいない。子どものために何ができるのか。核家族化し、閉鎖的になる現代の家庭で、虐待を防ぐ対策について考える。親、子ども、地域社会が虐待をせず幸せに暮らせる世界を目指す。 まんがでわかる子ども虐待 …

『旦那が突然死にました』せせらぎ エムディーエムコーポレーション 感想

あらすじ・概要 ある日突然夫が急死し、著者は子どもたちとともに取り残される。愛する人を失った悲しみに襲われ、シングルマザーとしての子育てに奔走する毎日を送る。泣いたり笑ったりする日の中で、家族の死と向き合っていく。 好きな人を失うことは論理…

『母親に捨てられて残された子どもの話』菊屋きく子 KADOKAWA 感想

あらすじ・概要 主人公の家には母親がおらず、父と祖母と暮らしていた。家庭に興味のない父と、暴言を吐きながら主人公を育てる祖母。主人公は孤独にさいなまれる子ども時代を送る。父の再婚相手がやってきて、祖母が施設に行くことになってから、主人公も自…

『”隠れビッチ”やってました』あらいぴろよ 光文社 感想

あらすじ・概要 男性たちをもてあそび、振ることで歪んだ承認欲求を得ていた著者。一方で、絵での仕事がしたいと思いながらも、行動に移せない夢見る女性でもあった。著者が自分の内面に向き合い、自分と相手を大事にすることを学ぶと、人生が変わり始める …

『被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話』原田正治・松本麗華 岩波ブックレット 感想

k あらすじ・概要 殺人事件の被害者の兄と、地下鉄サリン事件を起こした教祖の娘。彼らはお互いに何を感じ、何を語るのか。対話から見えてくる、現代日本の人権の問題、同調圧力やステレオタイプの押し付け。話すことによって問題を捉え直すことを試みる本。…

『かんもくって何なの!? しゃべれない日々を抜け出た私』モリナガアメ 合同出版

あらすじ・概要 特定の場所で話せなくなる病、かんもくになってしまった著者。機能不全に陥る家族の中で、必死に暮らしていた。大人になって、話せるようになっても、かんもくであること、親にまともに愛されなかったことを引きずって生きていた。 機能不全…

『キラキラしてない駐在妻はアメリカでどう暮らしたのか』倉くらの KDP 感想

あらすじ・概要 夫のアメリカ駐在についていったオタク妻は、そこでアメリカの文化に適応するため苦労する。子どもの教育のこと、夫の仕事のこと、日本人同士のつきあいのことなど、アメリカで暮らした人にしかわからないエピソード盛りだくさんのエッセイ。…

『旦那さんはアスペルガー』シリーズ 野波ツナ コスミック出版 感想

あらすじ・概要 子どもが小さいころは協力的で、子育ても積極的に行ってくれた夫。しかし無職になったことをきっかけに、家族の歯車は狂い始める。夫がアスペルガーと知り、たくさんの葛藤や悩みを乗り越え、ほどほどの距離感で付き合うようになったカサンド…

『親子テツ』細川貂々 朝日新聞出版 感想

あらすじ・概要 息子、ちーとくんが電車好きだったことから、自然と電車の名前を覚え、電車が好きになっていく著者。電車のおもちゃや、電車にまつわるおでかけなど、電車についてのコミックエッセイ。 電車好きになった家族の電車三昧の日々 著者がちーとく…