久しぶりに甲田学人を読みました。断章のグリム最終巻ぶりですかね。
表紙がぎりぎり見えない構図なのがちょっとらしくなくて面白く感じてしまいます。
あらすじ
幽霊事件により転校した主人公。彼女はクラスの地味なグループのチェーンメールのおまじないに巻き込まれる。彼女らは5000円で幽霊事件の解決をしている男子学生に相談するが……。
わかるようでわからない少しわかる心理描写
ラストの主人公たちの考えがだいぶヤバかったです。
断章のグリムでもそうでしたが、この著者は心理描写が独特ですよね。「すごい発想だけどわかるような気がする」という塩梅。
自分は道具だから人間や幽霊に従う((反転ネタバレ)、と語る二人は、主人公の顔をかぶったトリックスターなにかなと思いました。
学園ものだからグロはそれほどでもないかな、と思っていましたが、終盤でやっぱり黒かったです。断章のグリムよりはましですが
ただ猟奇よりホラーの要素のほうが重要なので、その辺は読みやすかったです。
内容は予想できたのが残念
幽霊といじめの話に関しては、結構予想できてしまった部分が多いかなと。もう少しひねってもらえた方が嬉しかったです。いじめっ子への復讐そのまま描いても面白くないとはいえ、友達(ネタバレ反転)がいじめに加担してたっていうのは普通すぎます。
あと、挿絵がほとんどバストアップで動きが無かったのも気になりますね。絵柄は好きなんですけれど、表情や感情をもっとアピールしているものが見たかったです。挿絵も作品の一部なので、もっと凝ってほしいです。
伏線も張られて、続刊前提の作りだと思いますが、今のところは熱烈に続きが気になるわけではないかな……というくらいです。続きを新刊で買うかどうかは、あらすじが面白そうかどうか見てからですね。
まとめ
面白かったですが続きを読むかはこれからの展開次第だなと思います。気が向いたら読もうかな、という感じ。
もう少しシリーズが進んでからまとめて読むのもいいかもしれません。