今日の更新は『おすすめサスペンス小説』のまとめです。
サスペンス小説とは、ハラハラドキドキすることが主体の小説です。
心臓がバクバクいうくらい、緊張と動揺が楽しめる作品を紹介します!
- 『白夜行』東野圭吾 集英社文庫
- 『紙の月』角田光代 ハルキ文庫
- 『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』桜庭一樹 角川書店
- 『キミとは致命的なズレがある』赤月カケヤ ガガガ文庫
- 『GOTH』乙一 角川文庫
- 『ただ、それだけでよかったんです』松村涼哉 電撃文庫
- 『疾走』重松清 角川文庫
- 『死にぞこないの青』乙一 幻冬舎文庫
- まとめ
『白夜行』東野圭吾 集英社文庫
とある殺人事件の被害者の息子と、容疑者の娘。ふたりは別々の道を進むが、彼らの周りでは行く先々で犯罪が起こる……。
ふたりの犯人による、愛情のような、妄執のような関係性がぞっとします。許されることではありませんが、ある種の美しさすら感じます。
そしてオチが秀逸です。結末はぜひ読んでみてください。
『紙の月』角田光代 ハルキ文庫
冴えない銀行員の梨花は、大学生の光太と出会うことによって横領に手を染める。既婚の正義感の強い女性がなぜ転落したのか……。
異常と正常の間は、案外曖昧なものなのだと考えさせられる話です。ふとしたことで、それはひっくり返ってしまいます。
いつばれるんだろう、とはらはらしながら読みました。
『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』桜庭一樹 角川書店
ひきこもりの兄を持つなぎさは、自分を人魚だという藻屑に出会う。奇行が目立つ藻屑は、恐ろしい家庭事情を持っていて……。
悲劇的な結末へとひた走る疾走感のある作品です。子が親を思うことのどうしようもなさが、如実に表れている作品でした。
結末は決まっているのに、「どうなるのだろう」という怖さがありました。
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: Kindle版
- クリック: 36回
- この商品を含むブログを見る
『キミとは致命的なズレがある』赤月カケヤ ガガガ文庫
記憶喪失の少年は、幻覚とも現実とも知れないものを見る。果たして真実はどこにあるのか……。
嘘と現実が入り混じる、混沌としたサスペンスです。かなり悪趣味な内容だけれどそこが逆に魅力です。
悪い方向へどんどん展開するストーリーは、目が離せません。
『GOTH』乙一 角川文庫
「死」に興味がある一組の少年少女。彼女らが出会った猟奇的な事件を描くサスペンスミステリ。
悪趣味な展開が、淡々とした筆致で描かれていくところが逆に恐ろしいです。読み返すのに勇気がいる本です。
ひとつひとつの話のオチもひねりがきいていて面白いです。「うわあ」となることうけあいです。
『ただ、それだけでよかったんです』松村涼哉 電撃文庫
とある男子高校生が自殺した。「悪魔」と名指しされた同級生の菅原拓は、何者だったのか……。
ミスリードに次ぐミスリードが面白かったです。内容的にはかなり評価の分かれる作品だとは思いますが、私は好き。
えぐい展開の中での、少しだけある救いが印象的でした。
『疾走』重松清 角川文庫
海の近くに生まれた少年は、家庭内暴力、一家離散など、次々と不幸を経験していく。彼はいったいどこへ向かうのか……。
えげつない展開が何重にも重ねられ、もうどうしようもない作品です。それでも読むのをやめられないから不思議です。
面白いですが、精神的に元気なときに読むことをおすすめします。
『死にぞこないの青』乙一 幻冬舎文庫
教師の主導によっていじめにあった少年は、不思議な少年に出会う。
いじめシーンは、読むとかなり鬱々としてきます。似たような経験をした人にはトラウマを掘り返すことになるかもしれません。
けれど、単純にいじめがいい悪いだけではなくて、ストーリーとしてちゃんとまとまっているところがいいです。
少し前向きに終わるエンディングに救われます。
まとめ
おすすめのサスペンス小説まとめ、いかがでしたでしょうか。
結構ジャンルを広くとって書いたので、「これはサスペンスじゃない」と言われるようなものもあるかもしれません。それはそういうものとして許していただければ……。
気になるものがあったらぜひ読んでみてくださいね。