ブックワームのひとりごと

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かわいいけれどどこかクールな雰囲気―香魚子『さよなら私たち』

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さよなら私たち (マーガレットコミックス)

今日の更新は、香魚子『さよなら私たち』です。

 

あらすじ

手をつないだまのふたりの少女の魂。このままでは三途の川を超えられない。少女たちは現世で自分たちの過去を調べるが……表題作ほか、思春期の少女たちを描いた短編集。

 

予想外のオチが大好き

よかったのがオチが予想外だったこと。

きっちりハッピーエンドにならない作品が多いですが、そこが新鮮でした。

読者への甘さのない、突き放したようなストーリーテリングが面白かったです。「少女」に対する愛情はあるけどどこかクールな語り口、ずっと読んでいたくなります。

あまり少女漫画は読まないんですけれど、この作品はとてもスムーズに読めました。恋愛至上主義ではない、淡々とした雰囲気が肌に合いました。

 

最高だったのが「失恋ファミリーレストラン」で、5股していた男の彼女たちがファミレスに大集合してぎゃあぎゃあ話し合う短編。

女の友情エンドかな、と思ったら、もう一段オチが用意されていてめちゃくちゃ笑いました。こういうオチ大好きです。

 

あとは、「Us,you and me」も好きでした。漫画家を目指す少女と、小説家を目指す少女が一緒に漫画を作る話。

ハッピーエンドで終わるのかな、と予想していたんですが、方向性の違ったハッピーエンドだったので意表を突かれました。

でもこの終わり方でよかったと思います。彼女らは、自分の「やりたいこと」に準じたんだよな。

ふたりにとってこれが一番いい結末だったと思います。

 

まとめ

 主人公へのまなざしのクールさが面白かったです。

また、機会があれば他の本も読んでみたいですね。

さよなら私たち (マーガレットコミックス)

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