ブックワームのひとりごと

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『鈴木みきの富士登山ご案内』鈴木みき コミックエッセイの森 イースト・プレス 感想

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鈴木みきの富士登山ご案内 (コミックエッセイの森)

 

あらすじ・概要

著者は登山が趣味。登山の中でも独特の文化を持つ「富士登山」を登山者の視点から解説。富士登山の歴史や、登山コースの違い、登山において気をつけたいことを漫画で描く。日本を代表する山のことが好きになれるかも。担当編集者と富士登山に挑戦した実録漫画つき。

 

オーバーツーリズムの今こそ読みたい漫画

意識はしていなかったですが、富士登山におけるオーバーツーリズムについて報道される今、読んでよかった漫画です。富士登山の文化、登山への心構え、富士山の山小屋のシステムなど、一通りのことが書いてあります。

ニュースで話題になっているのはこういうことなのか、という納得がありました。

 

日本の高山にしては登りやすく、登山のための設備もある富士山。しかし登りやすいとはいえ、命の危険にさらされることもあります。富士山の登頂率は7割です。

7割の登山者になるために、高山病や低体温症を防ぎ、日頃から運動を心がけるのが大事なようです。

 

最終章で著者と担当編集者は富士登山を実行しますが、同行者が高山病のため体調不良になると迷わず撤退を決めます。その潔さに感動してしまいました。

結果的に大事には至りませんでしたが、こういう潔さが、登山における生死を決めるのでしょう。

 

登山にはそれほど興味がなかったですが、それでも楽しく読めました。