久しぶりに著者のコミックエッセイを読みたくなったので手に取りました。
あらすじ
本の貸し借りのこと、本棚がすぐいっぱいになること……。本好きであり、漫画家の著者が本による喜びや悩みを語りつつ、校正者や国会図書館などへ取材を行う。本好きの日常や、本にまつわる仕事を描いたコミックエッセイ。
自虐はしてもカラッとしているのがいい
著者はやっぱりコミックエッセイが上手いなあと思うんですが、どこがいいかというと自虐ネタをしても明るいところですね。
自虐ってうっかりすると鬱々としてしまうんですが、彼女の書く自虐はカラッとしていて読みやすいです。
だめな自分から距離を置き、笑いを取りつつもどこか冷静なところが好きです。
コミックエッセイにしては表情豊かで、ハイテンションなギャグセンスも好きなところです。たぶん脚色は入っているでしょうが、それでもいいやと思えるくらいテンポがいいです。
読んでいて楽しいコミックエッセイでした。
本にまつわる仕事を取材
この本で面白かったのは、本にまつわる仕事について取材をしていたこと。
特に写植担当の人の話題は、知らない仕事だったので面白かったです。
今はだいぶデジタル化されているんじゃないかと思うんですが、パソコンが一般的ではなかった時代はこういうことをひたすらやっていたんですね。
それから辞書を作る部署の人が、作っていた辞書が世の中に出た瞬間「改訂したい」となるところが面白かったです。辞書作りは果てのない仕事なんですね。
取材されている人たちは、あまり日の目が当たらない仕事の人も多く、読んでいて新鮮な気持ちになりました。
まとめ
コミックエッセイとしてクオリティが高く、面白かったです。
また機会があったら、この作者のコミックエッセイを読みたいですね。
同作者の、暴れん坊本屋さんもおすすめです。
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