今日の更新は、上田惣子『マンガ 自営業の老後』です。
あらすじ・概要
フリーランスでイラストレーターをしていた著者。締め切りは絶対に守り、仕事はなるべく断らない。ずっとこの生活が続くと思っていたが、年齢とともに仕事が減り始めた。将来が不安になっていたころ、「『自営業者の老後』をテーマに本を書きませんか?」と依頼される。著者は同じ自営業の人々にインタビューを始める。
知ることでこそ老後の不安を和らげる
とても情報量が多かったので、自営業とは言わず、お金に不安がある人はみんな読んでほしいです。
お金の不安に押しつぶされそうになっていた著者は、貯蓄や節税、年金の上乗せのテクニックを知ることによって、その不安を和らげていきます。
一番恐ろしいのは、お金から目を背け、得られる知識すら拒むこと。知識さえあれば他人にだまされず、きちんとお金を貯め、また使うことができます。
怖がっていないで、自分のお金を知ることが老後の不安を取り除く突破口になるのだと気づきました。
特に「いかに年金を多くもらうか」という話は面白かったです。私は厚生年金を払っているから国民年金基金は対象外なんですが、確定拠出年金は使えるので少し入ってみようかな。
まさかの年金に入っていなかった著者が年金に入る場面も、笑ってはいけないんだろうけどちょっと面白かったです。年金事務所の人に驚かれつつも、優しく手続きをしてくれることに感謝している著者。苦笑しつつもよかったね、という気分になりました。
私は親に言われて入ったんだけれどもそう言ってくれる親がいてよかったです。
文章のコラム部分も充実していて、一番面白かったのは「備えていなかったのに老後の不安がない自営業者」に話を聞いた章。子どもと仲が良くて同居している女性と、こつこつ蓄財をしてうまく会社を経営していた夫婦の話でした。
これを読んで、身の回りの人間へのコミュ力と、自己管理力の大事さを感じました。少なくとも前者は全然ないので、後者だけは大切にしていきたいですね。
『マンガ 自営業の老後』まとめ
興味深い内容だったので、自営業者と言わずお金に関心がある人はみんな読むといいと思います。お金は決して怖くない、むしろ知らない方が怖いのだということがわかる内容です。
老後の不安を取り除くために今始めましょう! という本です。