ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

三つ子を出産し育てた著者の母親は、義父母とともに育児に忙殺されていた―お肉おいしい『三つ子産んだら死にかけました。』

三つ子産んだら死にかけました。 (本当にあった笑える話)

 

あらすじ・概要

著者は三つ子の姉妹のひとりである。その母親は、どのように三つ子の子育てを乗り切ったのか……。出産で死にかけた経験から、義父母や実母を巻き込んで三人の赤ん坊を育てる苦労、そして白血病疑惑でまた入院など。波乱万丈な出産、育児をコミカルに描いた本。

 

コミカルだけど笑っていいのかわからない

三つ子の姉妹のひとりである著者が、母親に自分たちの子育てのことを聞き取り、漫画化した作品です。

 

子育てのほのぼのとしたエピソードは一切なく、つらい話題が多いです。でも絵柄と描写がコミカルなのでつらくなりすぎずに読めます。

母親+義父母総出でかかっても疲弊していく三つ子の子育ては、さながら野戦病院のようで大変そうでした。家族に手伝ってもらえる環境であってもこれだから、今の核家族社会では多胎児育児はもっと大変でしょうね。

 

80年代の話なので、昔のジェンダー観も今とは違っていて面白かったです。お嬢様学校を卒業したのに金持ちの専業主婦になって悠々自適の生活ができず、「自分はだめ男にひっかかってしまった。三つ子にはそういう思いをさせたくない」という子育てに厳しい家政婦とか。今では考えられないエピソードです。(そもそも今のお嬢様学校では「女性の自立」を説くでしょう)

三つ子の母親がその家政婦と対決せずにスルースキルで乗り切っているところにも笑ってしまいました。

 

それから三つ子の出産のときに同じ病棟の医者や医学生に見学されたというエピソードに笑ってしまいました。そりゃ医者視点なら見たいだろうけどデリカシーというものがない。せめて事前に許可を取っていたら……。

 

面白いんだけど笑っていいのかときどきわからなくなる作品でした。面白かった。