ブックワームのひとりごと

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【漫画家が憧れの国に移住して楽しんだり苦労したり】市川ラク『わたし今、トルコです』

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わたし今、トルコです。 (ビームコミックス)

 

あらすじ・概要

トルコの文化が好きな著者。親の介護が始まらないうちにと、トルコで暮らすことを決意する。トルコでの生活はホームステイから始まった。政情が不安定で、日本と価値観の違うトルコでは、いいことも悪いことも起こって……。

 

トルコで起こるテロや襲撃事件、性暴力の問題など

トルコの文化が好きでトルコに移住した著者ですが、そこには好きという感情だけでは済まされない事情がありました。

 

あまりにもテロや襲撃事件が多いトルコに対して、ロシア人が語学学校で怒りと不安をあらわにします。しかしトルコ人の教師は「生まれた国がたまたまそういう場所だったんだ」というドライな対応をします。

海外のどこかの治安の悪さ、日本に暮らしているとあり得ないと思ってしまいますが、そこで生活をやっていくしかないという人も多いんですよね。

そしてロシアとウクライナの戦争が起こってしまった今、このやりとりも少し意味が変わってしまいました。治安の良し悪し以外にも、国としてのヤバ要素はあります。

 

トルコの痴漢、性暴力事情もシャレにならない話ではあるけれど興味深かったです。男ならいくらでも性的な行為をしてもいいと思っているのは怖いです。

しかし痴漢に遭いまくる人と全然遭わない人がいて、その辺の差は謎ですね。

痴漢の話もそうなんですが、イスラーム圏なのに同性愛の話が結構出てきます。公平なわけではないでしょうが、「ないもの」と

 

著者が絵がうまくて、ここぞという決めゴマがとても美しかったです。異文化ものだとやはり書き込みが多くて絵がうまい人が光りますね。