ブックワームのひとりごと

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【坊主頭の女子高生が、頼りにならない祖父と暮らしながらイギリスを目指す】ヤマザキマリ『PIL』

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PIL (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

あらすじ・概要

浪費家の祖父とともに暮らしている七海は、学校の頭髪検査に反発して丸坊主にしてしまう。七海祖父に振り回されるも、友人や近所の人と触れ合いつつ成長していく。イギリスのパンク音楽に惹かれる七海は、やがてイギリスに渡りたいと願うようになる。

 

大人しめな女の子が反抗するのがいい

学校の頭髪検査に反発し、髪の毛を坊主にする主人公。しかし彼女自身は常に周囲に反抗するような学生ではなく、どちらかというと大人しい方というのがギャップがあって面白かったです。

イギリスの音楽が好きな主人公が、周囲との交流を通して成長したり、いろいろ考えたり……という心理描写がよかったですね。

サクッと読め、一冊完結の漫画としては楽しめました。

 

しかし、主人公の祖父が、悪人ではないにしろ、主人公に迷惑をかけてばかりで、かわいそうでした。

助け合うならまだしも、圧倒的に主人公がケアをするシーンの方が多いです。

私自身も、親子の距離感が変わりつつあるせいか、「めちゃくちゃだが、憎めない保護者」像もなかなか上手く受け止められなくなっているのかもしれません。

 

タイトルは、実在のイギリスロックバンドの曲から取られたものです。聞いたことがないのでそのうち聞いてみたいです

ja.wikipedia.org