ブックワームのひとりごと

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『ガートルードのレシピ』草川為 白泉社文庫

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ガートルードのレシピ 1 (白泉社文庫)

 

あらすじ・概要

少女サハラはつぎはぎの悪魔、ガートルードと出会う。彼は自分の設計図「ガートルードのレシピ」を探していた。体の一部を返してほしい悪魔や、ガートルードのレシピを狙う者たちと戦いながら、サハラとガートルードは恋を育んでいく。

 

サハラとガートルードの淡々とした恋物語がかわいい

人間の少女サハラの元に、ガートルードたち悪魔が現れる話。ファンタジックでスピリチュアルな少女漫画でした。

悪魔と人間のラブストーリーという禁断愛として扱われそうな題材にもかかわらず、恋愛要素は淡々としています。サブキャラには面倒なやつもいますが、主人公コンビはあっさりとお互いの愛情を確かめ合います。そこが新鮮でした。

ガートルードも、「自分が不確かなのが怖い」と思っていたのに、サハラと出会って少しずつ変わっていきます。

 

後半で明かされる、ガートルードの制作過程は恐ろしくも悲しかったです。ストーリー全体から見れば悪役にも見えるキャラクターが、苦しみ傷ついていたことを見せられるとやるせなくなりました。

一見ドロドロした感情に見えて、本人の愛する人を思う気持ちが反映されている、というのはつらいですね。

 

 

コマ割りやセリフ回しが読みづらく、話に入り込むのが大変でした。一度世界観に慣れれば大丈夫でしたが。

作風は癖が強いです。