『輪るピングドラム 中』を読みました。
ネットではわかりにくいけれど相変わらず装丁が豪華ですね。かっこいい。

- 作者: 幾原邦彦,高橋慶,星野リリィ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/10/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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あらすじ
ピングドラムは二つに引き裂かれ、別々の人間にわたってしまいました。陽毬はまた心肺停止の状態になりますが、謎の薬によって延命されます。その薬はどうやら高額なものらしく……。
苹果ちゃん可愛い
アニメでも好きだった、苹果が本当の恋に目覚めるシーンはよかったです。この場面は本当に愛しいです。恋によって自分自身を知るというところが、彼女にとっての「運命の恋」なのだと感じます。
あと「すっごく待ったんだぞ」の可愛さよ……。ここも本当に好きです。
この物語の好きなところは、どの恋も「運命の恋」なところだなあと思います。人生を変える恋。そういうのはなかなか現実世界にはないものだとわかっていますが、だからこそフィクションの中で描かれるそれは美しいのかもしれません。
冠葉もゆりもそれぞれに運命の恋を持っているんだよなー。
ゆりさん大暴走
あと個人的にうれしかったのがゆりの心理描写ががっつり入っていたことです。この作品に出てくる親というものはだいたいひどいですが、ゆりの父親はその中で群を抜いていますね……。
子どもだから親を怨むという選択肢がないのがつらいです。でも桃果に出会って、やっと自分自身の置かれている状況が理不尽だと気づくことができたんでしょうね。たぶん桃果がいなければ抵抗することもできなかったんでしょう。
桃果のやったことはすごいけれど、事件のあとの皆の喪失感がやばいです。なんか作中における神様みたいなキャラですね。
キリストにたとえられるのもなるほどなって思います。
まとめ
この巻も面白かったです。やっぱりこの作者の文章はとても好きですね。
下巻ももちろんチェックしたいですね!
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