あらすじ
クリスマス公演の演目が「エロスとプシケー」に決まった。エロスを生き生きと演じる詩也に対して、綾音はスランプに陥る。詩也と綾音の関係はすれ違ってしまったまま、あるべき姿を求めて迷走する。
相手を信じること、自分を信じること
エロスとプシケーの関係を、詩也と綾音の関係に重ねているのがよかったです。
障害のある恋であるからこそ、悩みためらいます。そこから一歩踏み出すのは、相手も自分も信じることなのかなと思いました。
フィクションに感情を重ね、自分の内側の感情に気づいていくストーリーがロマンティックでいいですね。
まさか1巻を読んだ時点では、エレナがサポート的な役割を果たすことになるとは思いませんでした。完璧な善人ではないけれども、優しいところもあって、ついついていってしまう親衛隊の気持ちがわかる気がします。
コメディチックだけど、自分の信念を持っているエレナに救われている人も多いのでしょうね。
素直になったふたりに幸あれ
すごくうじうじしていた詩也が一歩前に踏み出して、素直になったのが嬉しかったです。
もうエレナの掌編に感情移入しまくったくらい、ふたりには幸せになってほしかったんですよね。すっきりして胸のつかえがとれた感覚です。
これからも波瀾万丈あるでしょうが、彼らなりにまっすぐに歩いて行ってほしいですね。本当に応援したくなるカップルです。
一方で、ハーレム要員の今後も気になるところです。事態が悪化している……!
そして、今更ながらこの作品が打ちきりであることに気づきました。残念です。完結してから応援してもしかたがないんですねえ……。せめてあと2巻楽しみたいです。
まとめ
今回はエレナがよかったです。この巻のMVP! 絶対にハーレム要員にならなさそうなところも安心感があっていいですね。
面白お姉さんだけど芯はしっかりしている女性でした。読んでいて楽しかったです。
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