蛇の話を読むシリーズ。
あらすじ
古代の大和(奈良)。そこでは水の神を奉じるものと、日の神を奉じるものとの争いがあった。誉田大王(ほむたのおおきみ)の息子として生まれた稚彦王子は、死のうとしている少女と出会うが……。
今のライトノベルにはないから新鮮
古代日本をテーマにした作品は、今のライトノベルや少女小説にはめったにないので新鮮でした。
登場する古代の道具にはぐっときます。「あーこれ社会科で習ったな、懐かしい」という気分になりました。
そういう用語についての説明はあまりないですが、わからなくても読み進めればわかるので、読みにくいことはなかったです。
神中心に世界が回っているところも、古代人っぽくてよかったと思います。そして最後に決断した彼の存在も、今までのストーリーの対比になっててかっこよかったです。
悪い意味でのテンプレ展開がある
ただこの話は、悪い意味でのテンプレ展開をしているなと感じました。
かなり多くの場面で、先のストーリーが読めてしまいます。
王道に話が進むのはいいのだけれど、そこに至る描写が浅いので、内容が白々しく感じてしまいます。
ストーリーとしてはそこそこ面白いけれど、そこに説得力を持たせるのがまだ足りていないと思いました。
その辺はデビュー作っていうのもあるだろうので、今刊行されているものは変わっているかもしれません。
また別の作品を読む機会があったら、よくなっているといいんですが。
まとめ
ちょっと不満に思うところもありましたが、そこそこ面白かったです。
ストーリー的には好きなので、また機会があれば作者の作品を読むかもしれません。
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