あらすじ・概要
英語のテキストを執筆している沼越康則が、元留学生から留学時代のトホホな体験を収集。漫画家のふじいまさこがそれをコミカライズした。留学生たちは異国の地で恋をし、失敗をし、他人に迷惑をかけられ……。
体験談なので反応がしづらい
面白くはあるんだけど、この本からどういう感情を学んでいいのかよくわかりませんでした。いや、「こういうだめだめな経験を笑い飛ばせるっていいことだよね」というのはわかるんですが、登場する留学経験者にとってはそうでも私にとってはそうではないからなあ。結構切実そうな話もありますし。
同時に人の体験を全否定するのも気が引けますからね。
テイストとしては「本当にあった笑える話」に似ています。
しみじみ思うのはよその国へ行っても恋の問題は人生を引っ掻き回すのだなということ。女の子に振られて途中帰国する男、付き合っていた男が突然おかしな宗教にハマってしまった女。これは普遍的なテーマなのでしょうね。
あと語学留学で「わかった」振りをしていた女性の話が面白かったです。他人の恥ではなくて自分の恥を話すところが潔いし、オチも最高でした。
この本は主に語学留学の話なので、専門的な学部に留学した人の体験談を集めると全く違う体験が集まるのでしょうね。
体験談集なので、どういう反応をしていいかわからない部分も多かったです。感想が書きづらいタイプの作品ですね。