こうの史代『長い道』
ほわほわした妻とクズな夫の短い連作短編。
とてもロマンチックでかわいらしい話ではあるんですが、夫である荘介が全くいいところがなくてカップルとしてときめけなかったです。
クズが一途になる瞬間がいい、という話だとは思うんだけどクズとしてはかわいげがなさすぎました。
【ゲームさんぽ天文学①】プラネタリウムの人と行く、まったり宇宙旅行inユニバースサンドボックス2
プラネタリウムの解説員が宇宙シミュレーションゲームを解説するシリーズ。
まずこんな壮大なゲームがあることを知りませんでした。世の中にはいろんなゲームがあるんだなあ……。
小惑星に自分の名前がついていたり海外の天文台と連携したり天文学者ならではのエピソードがたくさん聞けておもしろかったです。
④からはブラックホールに詳しい人を新たに読んで解説。ブラックホールの対であるホワイトホールが確認されるところを見てみたいです。
小栗左多里・トニー・ラズロ 『イタリアで大の字―さおり&トニーの冒険紀行』
夫婦でイタリアに赴き、ガラス体験やソーセージ作りなどいろいろなチャレンジをするコミックエッセイ。
観光というよりひたすら体験が並びます。イタリアにはいろんな仕事があるんだなあ。
観光地化の末に「地味だけれどその土地らしいもの」が消えていく部分もあって、これはインバウンド下の大阪にも通じるものがありました。
大崎メグミ『ネットで旦那、ひろってきました!』
恋活アプリで出会った夫とのなれそめを紹介するコミックエッセイ。
夫と出会ったエピソードがかわいらしくてほっこりします。告白されるのかどうか不安に思ったり、某ロボットにちなんだ交際スタートシーンも好き。
恋活アプリのとほほなエピソードも述べられていますが、あまり「男はだめ」という流れにならず、あくまで個人を批判している感じなので読みやすかったです。
ただあまり「参考になる」タイプの漫画ではないので、恋活の情報を得たい人には向いていないかもしれません。
上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』
その人が一番美しいときに殺してくれるという「ブギーポップ」と謎の人食いの話。
久しぶりに読んだら、この独特の空気感とか痛々しさが理解できなくなっていてちょっとショックでした。
作品の価値が変わったというよりも、読み手である私が変わってしまったのが悲しいですね。