あらすじ・概要
春休み叔父の家にやってきた孝太郎は、そこでセーラー服の美少女、静に出会う。彼女が不思議なキセルを吹くと、孝太郎はクモになり、静を食べてしまった。これは幻覚なのか、それとも……。静は孝太郎につきまとうようになり、孝太郎に何度も不思議な光景を見せる。
癖が特殊すぎるおねショタ
癖がすごい。おねショタの組み合わせ自体は普通ですが、「虫になって美しいお姉さんを食う」というシチュエーションを見たのは初めてです。しかも読んでいるうちにこういう描写もありかな……と思えてきてびっくりしました。
何がなんだかよくわからないし、裸が出てくるわけではないのにセクシーで驚きました。
ヒロインであり怪異ものとしての敵でもある静の怪しげな美しさに惹かれながらも、その能力に同時に恐怖する孝太郎。その怪しい、怖いの間で揺れる感覚が生々しく、なまめかしくもありました。怖いと美しいは近いところにあるんだなあ……。
後半になってくると異形がいっぱい出て来ます。画力がもっとあればおぞましさも増したでしょうが、それだと私が読み進められなかったかもしれないのでこれはこれでいいのかもしれません。
きれいなものが醜いものになる瞬間の、怖さと一種の気持よさがあって好きです。
ストーリー的にはそんなに怖くはないし、劇的な展開やオチがあるわけでもないのですが、とにかく癖がすごかったです。クオリティが高いというわけでもないですが、好きな人は好きそう。
