ブックワームのひとりごと

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特殊性癖ものなのに後半性癖関係なくなったのが惜しい―坂井志緒『やましい係長はモブ子のいいなり』

やましい係長はモブ子のいいなり (DIANA文庫)

 

あらすじ・概要

会社で備品の管理の仕事をしているやよいは、実は重度のスーツフェチ。上司である宮崎係長の正体が覆面アーティストのWAJIN Kであることを知り、やよいは彼を脅す。目的は、スーツを着た彼の姿を写真に撮って写真集として編集すること。やよいと宮崎は撮影のためにラブホテルへ向かう。

 

特殊性癖ものは特殊性癖にこだわって!

導入はめちゃくちゃ倫理がなくて面白かったです。主人公やよいが変態すぎて笑います。フィクションと言えど上司を脅してラブホテルに連れ込んでフェチな写真を撮るヒロインやばすぎる。すごく笑いながら読んでいました。

撮影風景もやよいのフェチをふんだんに感じてにこにこしてしまいました。

 

序盤が個性的で面白かっただけに、話が進むにつれスーツの話題が関係なくなり、「アーティストと付き合っているヒロイン」の話になってしまったのが残念です。

ふたりの仲を引き裂こうとするキャラクターをぎゃふんと言わせる展開は何度も見て飽き飽きしてるし、やるにしてもスーツの要素を絡めてほしかったです。何のための特殊性癖設定なんですか。

やよい自身も序盤はおもしろ変態女だったのに後半には普通の女の子っぽくなっちゃって残念でした。

 

とはいえ設定自体はすごく面白かったので、こういうイロモノ恋愛小説はときどき出てきてほしいです。特殊性癖ものは特殊性癖にこだわって!