ブックワームのひとりごと

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京都出身者が自らの故郷を巡りあらためて京を知る―てらいまき『きょうも京都で京づくし』

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コミックエッセイ きょうも京都で京づくし (地球の歩き方BOOKS)

 

あらすじ・概要

京都の町家で育った著者、てらいまき。京都について何も知らない自分に気づいた彼女は、親と一緒に京都の文化を巡る。八坂神社や祇園祭、紅葉や花見など、京都出身だからこそ描ける京都の面白さを特集したコミックエッセイ。

 

地元民による京都巡り

タイトルだけ見て選んだから京都の旅行エッセイなのかと思ったら、地元民による京都文化の紹介でした。そうそう、こういうのが読みたかったんですよ。

京都の観光情報とともに著者の個人的な思い出が挿入されていて、そこがローカル感あふれていて楽しかったです。ローカルネタ大好き。

祇園祭の謎の風習とか、八坂神社におけるイベントとか、さわりだけではなく地元民から地域密着した感想が聞けるのは本当によかったです。

 

個人的に好きなのはやっぱり祇園祭の回ですね。著者の夜店巡りの思い出とか、学生のころはあまり山鉾に興味ないとか、そういう生活感あふれるエピソードがよかったです。もちろん祇園祭そのものの描写も面白いですけど。

 

絵柄自体はシンプルではあるけれど、背景が細かく描き込まれていてそこも京都らしくてよかったです。風情があります。

観光に関するエッセイはやはりある程度絵がうまくないと面白味がないですね。

あと京都の食べ物って観光地価格だからかなり高いんですが、地元民が描いているエッセイのせいか手ごろな値段の食べ物も紹介されていて参考になりました。探せばそこそこの値段の食べ物もあるんですね。

 

普通の京都に関するエッセイとは視点が違ってすごく面白かったです。おすすめです。