ブックワームのひとりごと

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仕事を辞めたい少女は魔術師の靴で苦しみから逃れることを願う―仲村つばき『シンデレラ伯爵家の靴箱館4 小さき乙女は神を知る』

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シンデレラ伯爵家の靴箱館4 小さき乙女は神を知る (ビーズログ文庫)

 

あらすじ・概要

仮装のお祭りであるランタン・デイが近づき、ガラスドームの職人たちも仮装用の靴のアイデアを出し始めていた。そんな中、ガラスドームに年端も行かない少女がやってくる。「仕事を辞められる靴がほしい」という彼女は、どうやら魔術師の靴と関りがあるようで……。

 

倫理のない児童労働つらい

語り口は優しいが今回はかなりダークな話でした。暗殺や薬物中毒、児童労働と現代のモラルでは許されないネタがポンポン出て来ます。

今回のゲストキャラ、リリーローズ自身もかなり危険な状況であり、魔術師の靴がなくてもアランとエデルが助けに入らないと大変なことになっていたでしょう。

しかし児童労働は世界観的に仕方ない面もあるとはいえ、その内容がこれだとよりつらいですね……ハッピーエンドというわけではないですが、最後は希望のある終わり方でよかったです。

 

エデルとアランの恋愛面では、プロポーズを断られたアランがまた迷走してたのが面白かったです。リディアも変で狡猾な女だけどアランのことは心から応援してるんですよね。この兄妹好きだなあ。

ただ、アランがどれだけ気合を入れても身分違いの恋だということは変わらないので、今後その辺がテーマになってくるのでしょうかね。

 

今回は仮装イベントと言うことで仮装したメインキャラたちもかわいかったです。ふわふわうさちゃんエデルはいい。