あらすじ・概要
数々の神経症を持ち、結婚したときにはほぼ無職。そんな大原家の夫は、第二子の誕生を迎えた。よりあわただしくなる家庭内で、また神経症の行動をしてしまい……。心の病を抱えながらもユーモアあふれる家庭を描いたコミックエッセイ。
面倒な神経症と人間的魅力と
夫の神経質な行動に対して、著者がおおらかに受け止めており、なんというかカルチャーショックでした。
「精神疾患である夫を世話するのがつらい!!」みたいな話ではなく、夫の人間的な魅力を認めた上で、神経症的行動を笑い飛ばす、今まで読んだことのないエッセイでした。
著者の夫は気遣いが得意だったり、保育所の自分の子ども以外も我が子のように愛していたり、すごく魅力的なところがあります。確かに変わり者ではあるけれど、好きになってしまうのは納得します。
ほぼ無職でも神経症でも、父親として社会の一員として、他人に親切にできるところはすごい。誰にでもまねできることではないです。
そんな魅力的なところの一方で神経症の行動はトンチキで笑ってしまいます。でも子どものために不潔恐怖を克服しようとするのはえらいですね……。
意思に怨念がこもってると言って家に入れないのは笑ってしまいました。