あらすじ・概要
星の力で魔法を使う世界。社会は星の加護を持つ「星の子」と星を持たない「星なし」の階級に分かれていた。星なしの子アステラは、育ての親のロキと暮らしていたが、仕事をしようとしても失敗ばかり。そんな折、星の子たちが学ぶ学院の入学試験に潜入すれば、本当の父親のことを教えてやるとロキに言われる。
話は面白かったけれどヒロインと恋愛フラグが立ったキャラが魅力的ではなかった
面白かったけれど、文句を言いたいところもある……という感じでした。
まず面白かったところから話します。主人公はお姫様ではなく身寄りのない少女、それもおかしな不運に巻き込まれている、という出だしは魅力的でした。
また、星や星座をモチーフにした魔法世界の設定が美しく、読みながら自然ときらきら輝く風景を想像できました。星の力を借りて使う魔法、星の力がこもった宝石、設定のひとつひとつがロマンチックで楽しかったです。
階級としては底辺のヒロインが国家の中枢に乗り込み、社会を変えようとする反抗心あふれる展開もガッツがあって燃えました。
ただ、これはクオリティの問題ではなく趣味の範囲かもしれないんですが、ヒロインアステラと恋愛フラグが立ったキャラがふたりとも魅力的ではなかったんですよね。
アステラを養っていたロキはそもそも私育ての親×養い子のカップリング苦手なので論外です。いや11歳のとき出会って育てた女の子性的な目で見るとかロリコンですからね。ロリコンだって自覚してるならまだいいんですけれど……。
敵役にしていけすかない男シリウスも、境遇的に同情できるところはあるにしろ高慢すぎて好きになれませんでした。
登場人物の中でまだヒロインとくっついて許せるのはルディかな……と思ったら絶対にフラグが立たないキャラでした。
もういっそ恋愛要素なかったほうが楽しめたと思います。恋愛が重要なテーマというわけでもないですしね。ファンタジーとしてはよかったです。