あらすじ・概要
50歳を過ぎてひとり身で、このまま家族を持たず暮らしていくのだと思っていた著者。しかし二児を持つシングルマザーと結婚することになり、この年にして突然の子持ちに。さらに家庭の事情で8歳の娘とふたり暮らしをすることに。著者は戸惑いつつも父親として適応していく。
周囲の理解に支えられつつ父親になる
気ままなひとり暮らしから、8歳の親という責任のある立場へ。毎日驚き戸惑いながらも、何だかんだ適応していくところがすごいです。
いい加減な独身男が親に、というところがこの漫画のひとつのギャップであり面白さだと思います。たまたまよくなついてくれた継子である娘に、家族がいることも悪くないと思えるようになった著者が印象的でした。
著者の周囲も、理解のある人が多くてよかったです。コミックエッセイなのでいいところを優先的に描いているところはあるかもしれませんが、それでも血のつながらない孫を受け入れてくれる著者の両親や、実質的なシングルファザー生活を見守るママ友たちの描写に癒されました。
著者の娘は発達障害の傾向があるらしく、突拍子もない行動を取ったり空気を読めない言動をしたりします。しかしそのアクティブな行動により、友達を増やせたくだりもあります。
今後どうなるかわからないけれど、優しい人に恵まれて育ってほしいです。
「人生何があるかわからない」を地で行くような話で興味深かったです。著者と同じ境遇になる人はめったにいないと思いますが、だからこそ本にする価値があるというものです。