ブックワームのひとりごと

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太りやすい体質で自己肯定感をすり減らした著者がたどり着いたダイエットの到達点―歌川たいじ『「おつきあい」の壁を乗り越え48キロやせました』

「おつきあい」の壁を乗り越え48キロやせました (幻冬舎単行本)

 

あらすじ・概要

子どものころから太っていた著者。大人になっても太りやすい体質で、やせては太りを繰り返していた。太っている外見をいじられ、余計なアドバイスをされる日々を過ごしていた。一念発起して食生活を見直し、ダイエットに成功した著者。しかし内面の問題は解決していなかった。

 

自分を開示して作品に昇華するうまさ

正直絵柄がかわいくもうまくもないので手に取られづらい漫画だと思うんですが、自分を開示し作品として昇華する腕は一級品で、そういう漫画のうまさもあるよなあ、と感心しました。

 

幼いころから太っていて、成人しても太りやすい体質だった著者。やせては太りを繰り返すうちに、自己肯定感はすり減り、自分の外見をとても否定的にとらえるようになります。

ダイエットに成功したものの、環境の変化でまた太り、再び自己肯定感の低さが襲い掛かってきます。

このあたりの自分自身の内面描写がとても丁寧で、「自分は深刻に太ったことはないけれど、そういうこともあるんだろうな」と理解できました。

 

また、著者が太っていた時期に言われた心ない言葉に傷つき、憤っているシーンには、世の中の外見至上主義について考えさせられました。

太っている人に安易に「お約束の言葉」をかけていないかと思うと、自分を振り返ってしいました。

 

ダイエット本は、自分と同じ太っている人を否定し始める著者も多くてどうかと思っていたんですが、この漫画にはそういうところがなくてすっきりしました。

あくまで自分のためにやせる。他人がどう思うかなんて関係ない。そう思える作品でした。

母さんがどんなに僕を嫌いでも

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