ブックワームのひとりごと

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合法ショタと喫茶店のお姉さんが繊細な恋物語を繰り広げる―みやびあきの『珈琲をしづかに』

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珈琲をしづかに(1) (モーニングコミックス)

 

あらすじ・概要

18歳の受験生だが、小柄で中学生にも間違えられる主人公、貴樹は、喫茶店のマスターの女性紫都香(しづか)に恋をする。年の差に悩みながらも、喫茶店で勉強を続け、紫都香のことを知りたいと思う。喫茶店で言葉を交わすうち、お互いの心に変化が現れていった。

 

恋愛がわからないことを否定しないラブストーリー

小柄な18歳という合法おねショタ。犯罪であることを気にしなくていいので楽です。

読み進めていくうちに、紫都香は「人を好きになることがよくわからない」「人を好きになるのが怖い」「でも人を好きになったり好かれたりしたい」という葛藤を抱えている女性だとわかります。その原因はDVをしていた父親で、母親に辛く当たる父親を見て、彼女は好きという気持ちがよくわからなくなりました。

紫都香の「好きになることがよくわからない」という言葉に、周りのキャラクターが真摯に答えているのが優しい漫画でした。恋愛ごとがわからない、という悩みは軽く扱われたり、茶化されたりしがちです。普通の世界ではこういう寄り添ってくれる人ばかりではないかもしれませんが、それでもこういう物語はほっとします。

主人公の貴樹も、恋する少年としてかわいらしく、同時に紫都香の嫌がることをしない男の子だったので安心感がありました。

 

ストーリーの流れはゆっくりですが、冗長に感じず、むしろこの緩やかな流れに浸りたくなりました。

無料配信で読みましたが、有料の最終話にはつい課金してしまいました。面白かったです。