ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

食べ物

『茶の世界史 改版 緑茶の文化と紅茶の社会』角山栄 中公新書 感想 茶に関する植民地支配と日本茶の敗北

あらすじ・概要 商品作物で嗜好品である「茶」。それは大航海時代や植民地支配時代に人々に広まり、世界的なものになった。中心となったイギリスの紅茶事情や、紅茶にまつわる人々の文化、そしてなぜ緑茶が紅茶ほどに世界に広まらなかったのか、さまざまな情…

『アイラブ台湾屋台めし』フジナミコナ コミックエッセイの森 感想 調理風景かわいい

あらすじ・概要 著者は台湾の屋台の食べ物を食べ歩く旅に出かける。夜市を練り歩きスナックや料理を食べ、ジューススタンドでスイカジュースなどの甘い飲み物を買い、マンゴーかき氷に舌鼓を打つ。2巻では舞台は台南へ。異国で気になる料理にどんどん挑戦し…

『人とミルクの1万年』平田昌弘 岩波ジュニア新書 乳製品をめぐる文化と歴史、生活

あらすじ・概要 乳製品にまつわるフィールドワークをしている著者は、アジア、ヨーロッパにおける乳製品の利用について語る。乳製品はどのようにして人間に利用されるようになったのか、そして現代乳製品はどのような文化をもたらしているのか。ミルクの不思…

『食べものから学ぶ現代社会――私たちを動かす資本主義のカラクリ』平賀緑 岩波ジュニア新書 感想

あらすじ・概要 現代の社会は、おにぎりひとつ取ってもグローバルなつながりの中にある。食べ物を例に出しながら、グローバル社会と大量生産・消費のシステムを考える。自分たちが当たり前だと思っている経済の常識は、実は常識ではないかもしれない。社会へ…

『おいしい台湾:満足したら帰る旅』まえだなをこ KDP 感想 台湾でご飯食べまくりコミックエッセイ

あらすじ・感想 コロナ禍での海外渡航自粛のあと、著者は台湾に向かった。台湾のおいしいものをたくさん食べながら、現地の人たちとも交流する。観光名所に行かず、ひたすら食べては台湾の日常を眺めるコミックエッセイ。 食べまくりコミックエッセイ台湾編 …

『オモロイ台南 台湾の古都でしこたま食ってきました』ヤマサキタツヤ KADOKAWA 感想

あらすじ・概要 元々旅行好きだった著者は、台湾の南の地域、台南に興味を持ち、各地の食べ物や土地をめぐる。台湾で学ぶ妹と歩いたり、人との出会いがあったり。台南の面白さを紹介するエッセイ。 台湾の南部、台南で食べたり自転車乗ったり コミックエッセ…

『くいしんぼうの南インド生活』作画しばざきとしえ 原案あーちゃん コミックエッセイの森 感想

あらすじ・概要 海外で起業したいという夢とともにインドにやってきた著者。南インドは豊かな食文化にあふれていた。南インドで食べたいろいろな食事、スイーツや、インドで仕事をする上での苦労、インド人の優しさを描いたコミックエッセイ。 南インドで起…

『オラ!スペイン旅ごはん』ハラユキ コミックエッセイの森 イースト・プレス 感想

あらすじ・概要 スペインが好きで、スペインにも在住していた著者は、スペインでの食事を漫画にする。スペイン独自の食べ物や、それに伴う文化を紹介する。フラメンコの盛んな土地に行くなど、食べ物以外の文化も取り上げる。 スペインの人の食へのこだわり…

『西洋骨董洋菓子店』よしながふみ 白泉社 感想 ケーキ屋を舞台にした男同士のコメディ

あらすじ・概要 ボクサーの神田エイジは、網膜剝離によってボクシングの道を諦めざるを得なかった。彼は「アンティーク」という洋菓子店でパティシエの見習いとなる。そこではベテランパティシエだが必ず男性と痴情のもつれを起こす小野裕介、御曹司だが口の…

『冷蔵庫のアレ、いつ使うの?』山本あり 幻冬舎コミックス 感想

あらすじ・概要 著者は結婚三年目。ミニマリストの夫から「この食材早く使いなよ」と圧をかけられ、それを重荷に感じている。何かに入れたり、炒めたり、薫製にしたりと余り物を工夫して消費しながら、夫婦の関係を描くコミックエッセイ。 ニッチな話だけど…

『愛がなくても喰ってゆけます』よしながふみ 太田出版 感想

あらすじ・概要 漫画家のYながは食べることが大好き。おいしい店を探して外食しては、その時間を楽しんでいる。Yながの友人たちも加わって、素敵な食べ物とそれをめぐる人間関係が描かれる。 外食とともに描かれる友人関係が面白い Yながという漫画家が主人…

『豆腐百珍 百番勝負』花福こざる コミックエッセイの森 感想

あらすじ・概要 江戸時代の豆腐レシピ本、豆腐百珍。そこに書かれているレシピを全て作ってみるという著者の挑戦が始まった。おいしいまずいに一喜一憂したり、手間のかかるレシピに苦戦したり、江戸時代と現代の違いを実感したり。体当たりの実録コミックエ…

『砂糖の世界史』川北稔 岩波ジュニア新書 感想

あらすじ・概要 お菓子にやコーヒー、紅茶に甘味を加えるために使われている砂糖。その歴史は、植民地支配と深く関わっていた。砂糖をめぐる欧州の国々と植民地の関係、そして、コーヒー、紅茶、チョコレートという他の商品作物との関係を説明する。 砂糖が…

『おいしいロシア』シベリカ子 イースト・プレス 感想

あらすじ・概要 ロシア人男性と結婚した著者は、一年間ロシアで暮らすこととなる。そこで食べたロシアの料理を漫画に描いた。肉、魚、乳製品など、ロシアの料理と共に、ロシア独自の文化も紹介。「おかわり」では日本に帰国したあとのふたりが描かれる。 ロ…

『ダンジョン飯』九井諒子 HARUTA COMIX  感想

あらすじ・概要 ダンジョンで妹、ファリンを失ったライオスは、残ったパーティメンバーでファリンを回収し蘇生しようと試みる。しかし食料はなく、ダンジョンで自給自足することを迫られた。魔物オタクのライオスはダンジョンに住まう、魔物を調理、実食しな…

『深夜食堂』(実写映画版)松岡錠司 感想

あらすじ・概要 深夜に店を開く深夜食堂。そこにやってくる人たちは、やくざ、愛人、身寄りのない女性など、何かしら事情を抱えている。店主は、客同士の会話を見守り、ときにおせっかいをして、深夜食堂を運営していく。 ひとつの食堂をめぐる群像劇 いい意…

『かくりよの宿飯』奥田佳子 感想

あらすじ・概要 料理が得意な女性、葵は、宿屋、天神屋を運営する鬼の花嫁として隠世(かくりよ)に連れてこられる。奔放な祖父が残した借金の対価としてだという。花嫁になるのが嫌な葵は、天神屋の片隅で小料理屋を始め、その売り上げで借金を返そうとする…

【少女漫画大好きなスポーツ少女が、漫画家を料理でサポート】仲村つばき『漫画家先生とメシスタント』感想

あらすじ・概要 運動能力が高くボーイッシュな見た目でありながら、少女漫画が好きであることに引け目を感じている少女、ときわ。彼女は父が経営しているアパートに憧れの少女漫画に大好きな少女漫画の作画と原作者が暮らしていることを知る。得意の料理を生…

【夢を追うバンシーとお調子者のインフルエンサーサテュロスの出会い】『コーヒートーク2 ハイビスカス&バタフライ』

あらすじ・概要 さまざまな種族の人たちが集う喫茶店、コーヒートーク。雨季のある日やってきたのは、オペラ歌手にあこがれるバンシー、リオナと、サトゥルスのインフルエンサールーカスだった。インターネットに苦手意識のあるリオナは、SNSを使って器用に…

合法ショタと喫茶店のお姉さんが繊細な恋物語を繰り広げる―みやびあきの『珈琲をしづかに』

あらすじ・概要 18歳の受験生だが、小柄で中学生にも間違えられる主人公、貴樹は、喫茶店のマスターの女性紫都香(しづか)に恋をする。年の差に悩みながらも、喫茶店で勉強を続け、紫都香のことを知りたいと思う。喫茶店で言葉を交わすうち、お互いの心に変…

チョコレートを取り上げられた国を救うソシャゲ風のノベルゲーム―『ショコラティックウォーズ』

novelgame.jp あらすじ・概要 チョコレートが大好きな女性ショコラは、ロマーノ王国でチョコレート禁止法が布かれていることを知る。天才ショコラティエのヴァレンタイン率いる革命軍に参加したショコラは、王城に向かって王と対峙する。しかし王国は思った…

実際に培養肉を研究する学者が語る培養肉の将来性と課題―竹内昌治・日比野愛子『培養肉とは何か?』

あらすじ・概要 畜産による環境汚染や、動物福祉の問題から注目され始めた培養肉。日本国内で培養肉の研究を行っている著者が、研究の進捗状況とこれからの課題、さらには培養肉を研究するメリットを語る。「動物を殺さない肉」が描き出す、未来の社会とは………

男装の女軍人と優しい貧乏貴族の自給自足生活―江本マシメサ『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』

あらすじ・概要 極寒の地で暮らす貴族、リツハルドは、男装の女軍人ジークリンデに、初対面でプロポーズしてしまう。利害が一致したふたりは、契約結婚をすることに、トナカイとともに暮らす大地で、自給自足の生活をしながら、ふたりは仲を深めていく。

お菓子作りが得意な少女と腹黒ショタが心を通わせていく過程がかわいい―おきょう『妖精専属菓子職人』

あらすじ・概要 曾祖父の死後、ソフィアは妖精を見る力を得た。しかもソフィアの作るお菓子には、妖精を魅了する力があった。その力に目を付けた伯爵家の令息、ルーカスは、屋敷にソフィアを呼び出し、彼女にお菓子を作らせようとする。その手段としてソフィ…

悩みを抱える人々が甘味処を訪れ少し元気になる―中山有香里『泣きたい夜の甘味処』

あらすじ・概要 傷つき悩む人々の前に現れる、熊と鮭が営む甘味処。その店で甘いものを食べると、少し心が楽になる。マフィン、梅酒ゼリー、パウンドケーキなど、さまざまなお菓子と人生の苦楽が込められた連作短編。

発達障害者が読んだら身につまされたけれど肯定された気がした―heisoku『ご飯は私を裏切らない』

あらすじ・概要 中卒、29歳。派遣のアルバイトを転々とし、何とか食いつないでいる主人公。そんな主人公の楽しみは、食べること。いくらをトーストに乗せたり、パウチのおかゆを袋のまま食べたり。料理をし、食べながらぐるぐると思考は回る。食事を通して底…

居場所のない少女がハーブティを出すカフェを手伝って強くなる―有間カオル『魔法使いのハーブティ』

あらすじ・概要 母親が死んでから親戚をたらいまわしにされていた少女、勇希。横浜に住む叔父の元に預けられることになるが、叔父はかわいらしいハーブティのカフェを経営していた。そこでカフェを手伝うことになった勇希は、やってくる様々な問題や事情を抱…

職場は私物の持ち込みが厳しいので、吊り下げ菓子を冷蔵庫に置いている話

うちの職場は私物の持ち込みが厳しい上に書類仕事なので、持っていけるおやつに悩むことになります。 書類が汚れる可能性があるので、手が汚れるお菓子は避けたい。 いろいろ試した結果、今よく食べているのがつり下げ菓子です。 つり下げ菓子って何? つり…

南極で調査をするおじさんたちが食べる「命の糧」―『南極料理人』

あらすじ・概要 海上保安庁で働く料理人、西村は、行く予定だった同僚がけがをしたことから南極探査チームに参加することになる。ペンギンもアザラシもいない南極の奥地で、個性豊かな男たちと共同生活を送っていく。しかし閉鎖空間の中、チームの面々は徐々…

職場の昼休みに飲んでいる即席スープのレビュー10個

冷え性なので昼はあったかいものを飲みたい。そういうわけで即席スープをマグカップに入れてお湯を注いで飲むことが多いです。 せっかくなので飲んでみた即席スープのレビューを残しておきます。 善太 淡路島フルーツ玉ねぎスープ ポッカサッポロ じっくりコ…