あらすじ・概要
友人たちと楽しい生活を繰り広げているつづ井さん。リモートで「ちょっとしたパーティ」をしたり、誕生日にはお互いのことをお祝いしたり。情報が少なすぎる推しの動向に一喜一憂し、他人の推しのエピソードを聞く毎日。オタク女性の日々を描いたコミックエッセイ。
我に返るシーンがいいのかも
前回と変わらず親しい友人たちとおかしな遊びを繰り広げているつづ井さんに、ゲラゲラ笑いました。
前作『まるごと腐女子のつづ井さん』の感想はこちら。
コロナ禍でなかなか会えなくなったつづ井さんと友人たちは、リモートで「ちょっとしたパーティ」や「仮装パーティー」を繰り広げます。会えなくても、こんな楽しいことはできるのだとちょっとうれしくなりました。
法律や制度が変わって、外を自由に出歩けるようになった今から見ると、友達と会わずに過ごした日々が不思議なものに思えます。それが感染症予防としていいことなのかはわからないですが。
つづ井さんは観劇にハマり、その中で「異様に情報の少ない俳優の推し」を見つけ出します。しかし情報が少ないため、供給も少なく、逆につづ井さんは妄想を繰り広げてしまいます。
その姿に大笑いしてしまいますが、一方で「自分は推しに身勝手な欲望を押し付けているのではないか」と我に帰るところが安心します。こういう妄想がオタクの無償の愛のように扱われたらそれはそれで困ります。
我に返って現実に引き戻されることで、読者もまた冷静になれるのだろうと思いました。