ブックワームのひとりごと

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『ブレーメンⅡ』川原泉 白泉社文庫 感想

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ブレーメンII 1 (白泉社文庫)

 

あらすじ・概要

宇宙船ブレーメンⅡの船長に抜擢された主人公は、そこで知性ある動物たちと働くことになる。初めてのことに戸惑いながらも、主人公は動物たちと困難を乗り越えていく。旅の終わりに、出会った1匹の黒猫とは……。

 

こんなご都合主義なハッピーエンドもあっていい

さすがに人生こんなにご都合主義にはならないでしょうが、こうして救われる作品もあっていいと思える内容でした。

虐げられたもののために、みんなが立ち上がるシーンは何だか泣けてきます。本当にこういう世界であればと思いました。

テンポがいいのでサクサク読め、それぞれの話がポジティブな形で終わるので、疲れているときに染みる話です。

とはいえ黒ヤギと白ヤギの話は悲しいですが、それでも希望のある終わり方でした。

 

女性主人公なのに、好いた惚れたの話がなくすすむのがいいですね。恋愛をするキャラクターはいますが、それはゲストキャラです。主人公は一切恋愛しません。

それでもわざとらしくなく、自然に話が進むのもよかったです。

女性向け漫画はこうあるべき、という規範に囚われないからこそ、ポジティブでご都合主義な展開もすんなり入ってきます。

 

登場する動物たちはみんなかわいいです。リアル調のときとコミック調」のときがあるのが気になるけれど、これも一種の演出なのかもしれません。