あらすじ・概要
アイドルファンであるあまり、アイドルのような格好いい振る舞いを好むようになった悠里。しかし、自分がファンだったアイドル、涼が殺害されたことを知り、爆発首輪によってアイドルたちを搾取するシステムを破壊しようとする。その為に、アイドル養成学校に男装して侵入する。
結果的に社会への皮肉になってしまった倫理観ぶっ壊れコメディ
倫理がない作風はいつも通りですが、それを踏まえながらも共感しやすい作品でした。
殺人が当たり前のアイドル業界という設定で、主人公がその業界に反旗を翻す話なので、主人公サイドを応援しやすかったです。
ギャグの過激さは薄れましたが、その分個々の設定が面白くて楽しめました。
アイドルという立場を生かした展開も多かったです。パパラッチとの戦いや、料理番組への出演を前提とした戦いには笑いました。
また、今回の作品は見た目が悪くても性格がいいキャラが多かったのが安心しました。「サバトさん」で男性へのルッキズムがきつかったので……。
一方で、作者はそこまで考えていない案件だとは思うのですが、ジャニーズ関連の報道のせいで皮肉のようになってしまった作品でもあります。
芸能に関わる人間は、地位や名声、お金さえ与えておけばどう扱ってもいい、という思想が悪いこと、おぞましいこととして扱われています。
私はアイドル系のコンテンツが苦手で、裏で何が行われるか知っていてなおライブやパフォーマンスにうっとりすることにぞっとしていたので、こういう描き方をしてくれてすっきりしました。