ブックワームのひとりごと

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『小さな紳士と山の化け物』ぬら次郎 KADOKAWA 全3巻 感想

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小さな紳士と山の化け物(1) (カドカワデジタルコミックス)

 

あらすじ・概要

今まで恋をしたことがなかった猫の紳士は、山に住む怪物「お嬢さん」に恋をする。一緒に食料を集めたり、会話をしたりしながら、ふたりの距離は近づいていく。だが、紳士は「お嬢さん」と違う存在であることを気にし始める。

 

怪物と紳士のピュアピュアラブストーリー

「Twitterでよくまどマギへの巨大感情でバズってる人だ……」と思って購入したんですが、面白かったです。面白ツイッタラー扱いしてすみませんでした。今どき珍しいくらいのピュアピュア恋愛漫画でした。

恋を知らない猫の紳士と「お嬢さん」の恋愛が進展していくところはすごくかわいかったです。ふたりは父親への葛藤を抱えており、会話するたびに過去が少しづつ癒されていくのもほっこりしました。

 

当て馬キャラも登場しますが、彼もどこかおかしみと愛しさを感じられるキャラクターであり、嫌な感じはしません。

 

最後は、主人公である猫の紳士が異形の世界に行くのではなく、お嬢さんの気持ちを尊重した結末になるのもよかったです。

自分が相手へ幸せを押し付けるのではなく、こうしたい、こういう存在になりたい、という恋人を支えたいという結末は美しかったです。

これからもきっと大変なことがあるだろうけれど、それでも今は、彼らの門出を祝福したいと思いました。

 

多少おどろおどろしい表現はあるものの、優しい漫画なので、癒されたい人に読んでもらいたいです。