ブックワームのひとりごと

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二人はベルリンで外国人になる 小栗佐多里&トニー・ラズロ『ダーリンは外国人 ベルリンにお引越し』感想

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ダーリンは外国人 ベルリンにお引越し トニー&さおり一家の海外生活ルポ

久しぶりに著者の本を読みました。

デザインがちゃんと引き継がれているのがうれしいです。

 

あらすじ

「一度くらいは海外で暮らしてみよう」と、ベルリンのミッテ地区で暮らし始めた著者二人。ミッテ地区のアートな建物や店を楽しみつつ、ドイツ特有の困りごとにも遭遇。果たして暮らしていくことができるのか……。

 

全巻とは時間が経った状況

久しぶりに読んだものだから、二人の息子トニーニョが大きくなっていてびっくりしました。そりゃ六年ぶりの新刊だったらそのくらいになっていますよね。

月日がたってもトニーの言語に対する行動力は衰えておらず、どんどんドイツ語を使いこなしてしまうのがすごいです。

一方妻の方は、言語への苦手意識がずっと残り続けているという……。英語ができない私をせめないで!―I want to speak English! (だいわ文庫)から変わってないなあ。

住む場所が変わっても基本的に平常運転なことに、逆に安心感がありました。

でも語学の本は背表紙を眺めているだけではうまくならないですよ。

 

ドイツで暮らすということ

ドイツで暮らし始めたことによって「二人は外国人」になり、やっかいごとも乗り越えていかなければならなかった二人。

住む部屋探しのややこしさは本当に大変そうでした。よくも我慢強くこなしたなあと感心します。しかも皆ルーズだし。

でもそういうルーズさが許されるということは、働く人の地位が高いということなんですよね。日本みたいに客>従業員ではなく、対等だと思っているからそういう態度になるのでしょう。

そのルーズさを思えば、働く分には日本より楽な社会なのかもしれません。

トニーニョの言語について悩む部分では、正解がないので難しかったです。外国にルーツを持つ子ども共通の悩みなんでしょうね。

 

まとめ

久しぶりに読んだので懐かしい気持ちになりました。三人が元気そうで何よりです。

たまに昔読んだ漫画の続きを読むと楽しいですね。