ブックワームのひとりごと

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悪徳魔法使いに騙されたラノン人を救え 縞田理理『霧の日にはラノンが視える3』感想

霧の日にはラノンが視える (3) (ウィングス文庫)

このシリーズ、イラストの本文再現度が高くて好きです。

 

あらすじ

クリップフォード村にあった遺跡が返還され、周囲では妖精騒ぎが起きる。一方魔術者フィアカラが口車で同盟を乗っ取り、危機的な状況に。ジャックやラムジーはラノン人たちを救おうと行動を開始する。

 

個人的好き嫌いと人助けは別

この巻でかっこいいなと思ったのは、ジャックがランダルを助けるところです。以前は延々と圧力をかけられたり嫌味を言われたり、あまりいい思いではないのに「ロンドンにいるラノン人に必要だから」という理由で手を差し伸べることができることがすごいです。

個人的な好き嫌いと、今困っている人を助けることは別という考え方は、すごく大人でかっこいいです。

そんなかっこいい男だからこそ、周りに愛されるんですよね。読んでてにこにこしてしまいます。

話そのものはシリアスではらはらどきどきしますが、それでも奇をてらわない、自然な形の「善意」にこころがほっとします。

 

各話感想

ミソサザイの歌」

フィアカラによって混乱に陥る同盟。ジャックらはランダルを助けようと行動を開始する。

みんないいやつだな……としみじみ思う内容でした。頑張ってフィアカラをぼこぼこにしてほしいです。ジャックは本当に人間性をリスペクトできます。

「俺たちの戦いはこれからだ!」という部分で終わるので、全体的な面白さは保留ですが、それでも続きが楽しみです。

 

「この町にて」

ジャックとカディルがこちらに来たばかりの時期を書いた過去編。

カディル、おかしくなった妖精のイメージが強かったんですが、これを読むと「おかしくもなるよな」と思うようになりました。

年寄りになってから故郷から引き離されてしまったカディルの心中を考えるといたたまれません。

 

まとめ

今巻も面白かったです。みんないい奴で、それが気持ちいい内容でした。

次でラスト。いったいラノンとロンドンがどうなるのか気になります。

霧の日にはラノンが視える (1) (ウィングス文庫)

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霧の日にはラノンが視える (3) (ウィングス文庫)

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