ブックワームのひとりごと

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ウエストを締め付ける下着の過去といま 古賀令子『コルセットの文化史』感想

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コルセットの文化史

 『森薫拾遺集』に参考文献として載っていた本です。

honkuimusi.hatenablog.com

 

書籍概要

エストを締め付け、くびれを作る下着コルセット。それはどこから発祥し、どのように発展していったのか。図やイラストを見せつつ、コルセットの歴史を解説した本。

 

案外健康には関係ないのかも

意外だったのは、コルセットによるタイト・レイシングは案外健康に影響がないらしいことです。

ただ、これは科学書ではないので「そういう研究もある」というくらいに思っていた方がいいかもしれません。

健康に影響がないと知っても、コルセットの話を見ていると、「しんどそう……」という気持ちがわいてくるので、私はコルセットに向いていなさそうです。

エストを締め付けるのが大流行りする一方で、そういう風潮に反対する流れもあり、そういうところは今のファッション世界と変わりがないですね。

私みたいに、細いウエストを見て「しんどそう」と思う人が結構いたのかもしれません。

 

コルセットからの解放

コルセットは、ライフスタイルの影響や、女性解放運動の中ですたれていきます。

しかし、流行中は、男性からむしろ「締めすぎ」と思われていたところを考えると、コルセット=呪縛というわけではないんだなあと思いました。女性の流行というのは、男性の影響はあまりないんですよね。

現代は、レトロファッションのひとつとしてコルセットが使われています。昔は下着だったと思うと、不思議な格好ですね。

巻末に、コルセットの注文の仕方まで書かれているのが面白かったです。ここまでしてくれる学術書はそうないですね。

 

まとめ

コルセットの歴史がだいたいわかる本でした。知らないことばかりで面白かったです。

コルセットについて調べたい人にはおすすめの本です。

コルセットの文化史

コルセットの文化史

 
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