ブックワームのひとりごと

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大人たちの子どもっぽさが気になる―縹けいか『モーテ 夢の狭間で泣く天使』感想

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モーテ ‐夢の狭間で泣く天使‐ (MF文庫J)

今日の更新は、縹けいか『モーテ 夢の狭間で泣く天使』です。

 

あらすじ

アミヤがモーテを発症し、自傷行為を行ってしまう。ダンテは、ローマに向かってアミヤの世話をすることに決める。しかし、モーテの症状は、徐々にアミヤをむしばんでいき……。

 

大人たちが精神的に子どもすぎる

前巻に比べて話が動き出した感じでした。ストーリーとしては面白かったです。ふたりの逃避行、そしてアランの真実……と言った感じで、若干粗はあるものの、まとまった話に仕上がっていたと思います。

アランが何をやっていたか、という部分はなかなかえぐいはなしでした。何かしらは秘密があるとは思っていましたが、かなり容赦のない内容でした。

 

しかし、問題は、出てくる大人たちの精神年齢がことごとく子どもなんですよね。子どもを相手しているのに、「子どもを守り導く」という意識が足りないです。

ロリコンなのは話の都合上いいとして、人が一人いなくなったのに対応がおろそかだったり、自己満足の世界に浸っていたり、どう考えても図体が大きいだけの子どもなんですよ。

最初の一巻ではあんまり気にならなかったけど、こうも浅慮な大人たちが頻出すると、話の面白さより大人へのガッカリ感が勝ちますね。

わざとそういう風に書いているなら別なんですが、どうも感動する話として書いているみたいですしね……。

 

まとめ

ストーリーは面白かったけれど、キャラ描写にはがっかり感のある終わり方でした。

文章そのものは好きなので、今後面白そうな作品があったら同作者のものを読むかもしれません。