今回の更新は『モーテ 死を謳う楽園の子』です。
こういうサブタイトルしっくりこないなあ。「死を謳う楽園に子がいる」なのか、「死を謳う子が楽園にいる」のか、わからなくないですか?
前巻の感想はこちら。
あらすじ
小説家としてデビューしながら、次作を書けなかったダンテは、グラティアという施設で働くことになる。そこは、モーテと呼ばれる病気の患者が収容されるホテルだった。モーテにかかった子どもたちは、若いうちに自殺をしてしまうのだ。モーテの子どもたちと、心を通わせていくダンテだったが……。
優しいゆえの病の闇
前巻の、なかなか救いが見えないストーリーとは打って変わって、今回はにぎやかで優しい話でした。
モーテたちの収容施設ホテル・グラティアで働くことになったダンテが、少しずつ周囲に打ち解けていき、働く意味を見出していくのはよかったです。
だからこそ、モーテという「自殺する病気」のえげつなさが強調されます。特殊な孤児院が主体だった前巻から、モーテという病気の悲壮さを強調する方向にかじを取ったのは正解だったと思います。
ドゥドゥとマノンが元気そうで何よりでした。ドゥドゥがすごく普通の人になってる……。(もともと常識的なキャラではありますが)
アラン・サローヤンも再登場。今回は味方かな? と思いきや……。彼の行動はまったく読めないので今後に期待です。
1巻よりは話が平坦になってしまっている気がしました。
とはいえ、これは前編後編の前編にあたる本なので、最終的な判断は後編を読んでからですね。
あと、登場人物にロリコン多すぎないか? というのがあります。別にそれが嫌ってわけではないんですけど、ここまで多いと違和感がありますね……。
同世代で付き合わないのか君たちは。
まとめ
多少のツッコミどころはあれど、今回も楽しめました。
あとは次巻でちゃんとまとめてくれるかですね。すでに入手してますので、そのまま読もうと思います。