ブックワームのひとりごと

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十二歳の少女が王になるために妖魔の世界を行く―小野不由美『図南の翼』

図南の翼 (となんのつばさ) 十二国記 6 (新潮文庫)

今日の更新は、小野不由美『図南の翼』です。

 

あらすじ・書籍概要

豪商の娘で、12歳の珠晶(しゅしょう)は、恭の王になるために蓬山に旅立つ。黄海に入る前に出会ったのは妖獣を捕らえる朱氏の頑丘(がんきゅう)。彼に護衛を依頼し、昇山を始める珠晶だったが……。

 

珠晶かっこいい大好き

十二国記の王で一番好きなのはこの珠晶です。かっこいい。かわいい。かしこい。

世間知らずではありますが、頭の回転が速くロジカルな珠晶は本当に王の器。いい王になるのは確実。

周りの人を巻き込んで昇山し、道中で妖魔を倒し、例のあの人にも遭遇してしまう。抜群の運の良さも、彼女の器の一部です。

 

この巻で明かされた、国を持たない黄朱の民の文化が面白いです。

彼らは親に捨てられ徒弟制度で苦労する代わりに、他の国民にない自由があります。差別されながらもそれに誇りを持ち、彼らなりのルールを守って生きているところはかっこいいですね。

王になりたい珠晶と、王を必要としない頑丘の会話は、「この世界にとって王とは何か」を考えさせられました。

何だかんだで珠晶を気に入り始め、終盤になってくると見守る姿勢になりつつある頑丘が愛しいです。

 

あとことごとくいいところを持っていく怪しいお兄さん利広はね、ずるいですね。再読だから正体を知っているけれどそれでもずるい。

いつもいつでもトンデモお兄さんですが、彼なりに理屈が通っているところがまた悔しいです。実際のところ、彼の家族の役に立っているし。

 

まとめ 

十二国記にしてはさわやかに終わる話なので、何度も読み返してしまいます。また忘れたころに再読したいです。

珠晶大好き。