ブックワームのひとりごと

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うだつが上がらない青年と乙女のめくるめく一夜―『夜は短し歩けよ乙女』(アニメ映画版)

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夜は短し歩けよ乙女

今日の更新は、『夜は短し歩けよ乙女』です。

 

あらすじ・概要

うだつが上がらない大学院生「先輩」は、「黒髪の乙女」に片思いをしている。なるべく彼女の目に留まるべく奔走するが、思いは空回りをし続ける。古本市や秋の学園祭など、一夜のはずなのにくるくると場面が変わり続け、先輩と乙女は夜を駆け回る。

 

ファンタジーというより幻想文学

ファンタジーというより幻想文学という感じでした。京都を舞台に、不思議なことが起こり続け、しかも登場人物たちがそれをいぶかしむ様子がありません。心象世界と現実世界の境界線がはっきりせず、寓話のようなコメディのような雰囲気を醸し出しています。

おそらくこの先輩や黒髪の乙女と一緒に、幻想に身を任せるのが一番いい見方なのでしょう。ストーリーの整合性やリアリティよりも、あざやかなアニメーションの本流を楽しんだほうがよさそうです。

 

映像については、アニメなのだけれどいわゆる漫画っぽくなくてそこがよかったです。唐突に単純化される登場人物、くるくる変わる色彩は見ていて飽きませんでした。美しいというより面白い映像です。

 

ところでエンドロールを見て先輩の声が星野源だということを知りました。思い出してみると本人そのままでしたね。キャラクターに合っていたので違和感がなかったです。

 

『夜は短し歩けよ乙女』まとめ

ストーリーが面白いタイプの作品ではないんですが、疾走感があるアニメーション技術は非常に良かったです。

映像美に惹かれる人は見て損はないと思います。

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

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夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

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