ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

アニメの背景、迷走戦士、青果市場。最近見た・読んだ作品5つ(20210919)

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狙ったわけじゃないんだけど批判的感想が多めの記事になってしまいました。あまり楽しい回じゃなくてすみません!

 

なつみん『おつかれ背景さん アニメ業界の裏側、教えちゃいます!』

KindleUnlimitedから。

アニメ業界で背景作画を仕事にする友人のエピソードを、著者が漫画に描き起こしたもの。

「アニメ業界って素敵だな」とか「やりがいがあっていいな」という感想よりまず、「転職してくれ!!!」という感想が先に来てしまいます。労働基準法とは何だったのか。

いやほんと無理をする前提のシステムよくないですよ。

クリエイターとして、技術を持つ人間としてはすごいとは思いますが環境が劣悪すぎてあまり共感できません。

 

永田カビ『迷走戦士・永田カビ』

KindleUnlimitedから。

こじらせすぎた女性が迷走しながら恋に前向きになろうとするコミックエッセイ。

『寂しすぎてレズ風俗に行きましたレポ』より前向きな内容になっていてほっとしました。

明確なオチもなく今悩んでいることについて描かれている作品ですが、簡単に解決する内容でもないのでこれでいいのかも。

 

小鹿リナ『うちのダンナは野菜バカ。』

KindleUnlimitedから。

青果市場で働く夫を描いた作品。

面白いんだけど、これも「労働基準法を守れ」っていう気分になってきます。忙しすぎる。世の中に絶対必要な仕事ではあるんですけどね……。

あと登場するキャラクターやエピソードが漫画としてできすぎているので、いまいちどこまで本当なのかよくわからなかったです。

 

夜野せせり『永遠なんてない世界でも、明日の君に会いたい。』

母親を病気で亡くした少女が、母親と同じ病気から快復した少年に恋をする話。

読みやすいんですけど、読みやすいだけで終わってしまいました。

まずモノローグやせりふが直接的すぎて、キャラクターが言いたいこと全てそのまんま言ってしまっているので面白味がないんですよね。こんな作文みたいな長ぜりふ現実では言わないでしょう。

青少年向けだから簡単に書いているのかもしれないけれど、私が十代のころこの作品読んだら「作者になめられてるのかな」と思ったでしょう。

白血病という題材もあまり掘り下げられずに終わってしまったし、全体的に雑でした。

 

佐藤二葉『うたえ! エーリンナ』

詩人を目指す古代ギリシャの少女を描いた四コマシリーズ。

TLに流れてくるのをとぎれとぎれに読んでいて、そういえば結末はどうなったのかなと気になったので買ってみました。しかしこれ、Webで読んだときのほうが面白かったですね……。

シリーズとしてまとめて読むと、どうしても説教臭さや「作者が言わせてる感」が強くなってしまいます。1ページの古代ギリシャ豆知識漫画としては気軽に読めるんですが。

こういう作品に救われる人がいること、理解はできるんですが、作者のメッセージが露骨すぎてちょっと引いちゃいます。それならいっそ、私小説レベルで当事者性があるほうが納得いくかもしれません。