あらすじ・概要
各地域の動物園を支援するボランティア団体に所属している著者。著者は動物園の何気ない風景に隠れている「動物が暮らしやすくなる工夫」について、絵とコラムで紹介する。動物を動物園で飼育する意義、そして動物園の動物の幸せとは何かを考えていく。
専門的ではないが、知るきっかけとしてはわかりやすかった
絵本のようなコミックエッセイで情報量自体は多くないのですが、動物の福祉をテーマにした作品は珍しく、新鮮味がありました。
言葉遣いも優しいので、子どもがいる人なら一緒に読むのも楽しいかもしれません。
本来野生で暮らしているはずの動物をわざわざ動物園に閉じ込めているのだから、なるべく動物園での生活を自然に近く、楽しくしてやりたい。ではどうするか、という話。さまざまな動物園や水族館が動物が暮らしやすい施設を目指し、試行錯誤していることがわかります。
行ったことのある動物園でのエピソードもあり、親しみをもって読めました。
子どものころ得た「動物園ってこんなところ」という固定観念が、今では随分様変わりしていることもわかりました。サル山も両生類の水槽も地味にいろいろ変わっています。次に動物園に行くときはちゃんと見てみようと思いました。
専門的な本ではないのですが、「今、動物園ではこういうことが行われている」ということを知るきっかけとしてはよかったです。