ブックワームのひとりごと

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面白かっただけに主人公カップルが好きになれないのがつらい―小椋春歌『月と夜の物語 魔神の王と祝福の乙女』

月と夜の物語1 魔神の王と祝福の乙女 (ビーズログ文庫)

 

あらすじ・概要

魔術師の少女、ライラは、ある日不思議なランプを手に入れる。ランプの中には魔神が入っていた。ランプを追ってきた王子と従者ザインから、ともに旅に出ることを要求され、ライラは姫を救う冒険に向かう。しかしその旅は波乱の連続だった。

 

面白かったけど評価を下げざるを得ない

結婚式から始まるのにどうやらその男女は好き合っていないらしい。何で? というところから始まり、テンポよく話が進んでいくので読んでいて気持ちいいです。大きな伏線やどんでん返しはないけれど、緩急があってするっと物語に乗っていけます。

 

世界観はなんちゃってアラビアンなんですが、随所に宗教的な話題がちりばめられ、神と人との距離感が近い世界なのだと言うことがうかがわれます。すごく作り込んでいるわけではないんですが、しっかり異文化っぽさがあって好きです。

 

キャラクターもテンプレ的ではなく、いいやつだけど世間知らずな王子、優しいけれど女好きの王と、欠点と美点が同居している男が多いのが面白かったです。人間味があって好きですね。

 

ただ、これはクオリティどうこうの話ではなくて趣味の話なんですが、主人公カップルがまったく好きになれなかったのが痛いです。強引腹黒男と鈍感無自覚チート女子なんですよね。

強引男は常にスカしたこと言ってて腹立つし、鈍感ヒロインは何をされてもぼーっとしていてしっかりしろって思います。

サブで発生するカップルは本当にかわいいのに、主人公カップルだけ好きになれないので何だか悔しかったです。

 

他の部分がすごく面白かっただけに、評価を下げざるを得なかったのが心苦しいです。でも鈍感ヒロインがいける人なら楽しめるかもしれません。