あらすじ・概要
「絵の仕事がしたい」と一念発起して東京に出て来た著者は、郊外でひとり暮らしを始める。お金のない日々の中、工夫して自炊をしたり、インテリアを揃えたり。ひとりの寂しさもあるけれど、自由気ままなひとり暮らしを楽しむコミックエッセイ。
何だかんだ過去の自分を肯定しているから描ける本
シソやバジルを育てて家庭菜園をやってみたり、料理をして失敗したり成功したり……。と、「かっこいいひとり暮らし」ではなく、「あるある」と感じられるひとり暮らしの描写なのがよかったです。
失敗のシーンや情けないシーンもありますが、あくまで描写は軽く、それほど深刻にならず読める内容でした。
お金がなくて節約の毎日でも、何だかんだ作者が過去の自分を肯定で来ているから前向きで明るい話になるのでしょう。
東京で仕事を得て、当時のことを振り返って笑い話にしている口調に癒されました。
小麦粉をこねて人造の肉を作ろうとしたくだりはすごく笑ってしまいました。絶対まずいに決まっているのに、やってしまうところが笑えます。
たかぎなおこのコミックエッセイは特別なことは描いていないんだけれど、日常を面白く書く才能に溢れていると思います。だから毎回ちゃんと面白くできるんだなあ。