ブックワームのひとりごと

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エゴとエゴがぶつかる名作卓球漫画『ピンポン』を見た

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あらすじ・概要

卓球部に所属するペコとスマイルは小さい頃からの友達。しかしスマイルが卓球の才能を開花させたことにより、ふたりの関係は変わり始める。スマイルが自分より強いことを知ったペコは卓球を離れ自堕落な生活を送る。スマイルはずっとペコのことを待っていた……。

 

アスリートはこのくらいわがままであってほしい

 

アニメのオリジナル脚本が多いので漫画とは別物ですが、これはこれで面白かったです。

1クールアニメとしては原作が短いのを、キャラクターを深掘りすることで補完しています。こういうキャラクターの深掘りは賛否両論あるでしょうが、選手たちの日常が見られて面白かったです。

 

感情を表に出すのが苦手で誤解されがちなスマイルと、彼のことを何のかんの気に掛けるペコ。ペコが卓球から背を向けたことでふたりの関係は中断しますが、また再会するのが面白いです。

 

ドラゴンにしろチャイナにしろ、スポーツ選手が過度な期待にさらされ苦しんでいるところを見ると胸が詰まります。

結局のところ、スポーツ選手に自己投影して勝手に救われた気になっているのはこちらの事情なので、スポーツをやるかやらないかはエゴの世界であってほしいです。

満足してやめても、挫折して他の道を進んでも、それはその人の自由です。

卓球をやめた人たちも、しばらくすると幸せに暮らしているのがよかったですね。

てっぺんを目指すのは素晴らしいことですが、それをやめたら幸せになれないとうこともないです。人生を謳歌してほしいです。

最後のペコとスマイルの戦いで、卓球を楽しんでくれて本当に良かったです。

 

卓球シーンの超絶技巧。アニメーションの枚数が多いわけではないものの、スポーツ選手の身体の伸びやかさをとらえています。

いつまでも見ていたいような爽快感があります。

この爽快感があるからこそ、人はスポーツに惹かれるのだろうと思います。

 

 

 

 

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