あらすじ・概要
とある限界集落。そこで共同生活を送るニートたちがいる。家事をし、最低限の労働をする以外は、アニメを見たりゲームをして暮らしている。ニートたちのリーダー格である著者が、その生活の日々と、「山奥ニート」が発生した由来、社会への思いなどをつづる。
真似したくはないがこういう人たちはいてもいいと思う
「他人と共同生活を送り、地元の人とも問題なく共存している」時点で彼らはそれなりに能力があるのではないでしょうか。たぶん私には無理だし。
結局のところ、家族と暮らすより他人と暮らす方が気楽な人たちもいるということのような気がします。「家族と暮らすべき」という固定観念がうっすらあるせいで気づかれていないだけで。
最低限の労働をする以外は遊んで暮らしているような人々に、怒りを覚える人もいるかもしれません。生産性という概念とは真逆を行っていますし。
ただ、地域の人の仕事を手伝ったり、ブログやYouTubeを発信して他人を楽しませたりしているということは、ある意味で役に立っているわけであり、他人がとやかく言う筋合いはありません。
真似したいとは思いませんが、こういう人々がいる世の中の方が多様性があっていいと思います。
後半の山奥ニートたちへのインタビューが一番面白かったです。ニートと言えども事情はいろいろ、価値観も違います。そういう人たちが山奥に集って気楽になったり、やっぱり街に戻ろうと帰ったりするところは興味深いです。
ただ、文体が箇条書きのようで面白味がなく、構成も読みづらかったのでクオリティとしてはそれほど高くなかったです。ネタが面白いだけにもっと上手く料理できそうな残念さはありました。