ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

エッセイ

『書いた同人小説を売りたいのでいろいろやってみた!』倉くらの KDP 感想

あらすじ・概要 一次創作の同人小説を電子書籍で販売している著者。どうせ売るからには、たくさんの人に買ってもらいたい。著者が行った販促活動の結果や、投稿サイトによる傾向をまとめたエッセイ。 電子書籍で同人小説を売りたい女性の試行錯誤が面白い 前…

他人の人生を垣間見る、ジャンル別!エッセイ本のおすすめ20選

コミックエッセイのまとめはときどき書いていますが、文字のエッセイのまとめは最近書いていないな……と思い書きました。 書影をクリックするとAmazonリンクへ飛びます。 異文化 『JK、インドで常識ぶっ壊される』熊谷はるか 『「国語」から旅立って』温又柔 …

『心の傷を癒すということ』安克昌 角川ソフィア文庫 感想

あらすじ・概要 阪神大震災を経験した精神科医、安克昌。彼は阪神大震災とメンタルヘルスの問題について語る。災害直後の人々の精神状態から、精神疾患の人たちの病状悪化や苦悩、復興期に取り残される人たちのことなど、経験者ならではの視点で表現する。災…

『トロピカル性転換ツアー』能町みね子 文春文庫 感想

あらすじ・概要 性同一性障害を抱える著者は、タイで性別適合手術を受けることとなる。タイにおける入院生活や、体の変化、性別適合手術の独特の事情など、笑いを交えて発信する。当事者によるエッセイ体験記。 タイに性別適合手術をしに行く 面白おかしく書…

『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』アベナオミ 学研プラス 感想

あらすじ・概要 東日本大震災によって被災した漫画家・イラストレーターのアベナオミ。幸運にも家族全員が生き延びた彼女は、日々の生活に防災を取り入れるようになる。防災に役立つグッズや習慣、防災にまつわるコミックエッセイを収録。 自分が助かること…

『古文書返却の旅―戦後史学史の一齣』網野善彦 中公新書 感想

あらすじ・概要 日本史を研究していた著者は、各地方から借用した古文書が借りたまま返せていないことから、古文書返却の旅に出る。著者は各地を回り、不義理を謝罪しながら、学者の地元民への軽視を考える。日本史研究の負の側面を伝える新書。 研究者の後…

『JK、インドで常識ぶっ壊される』熊谷はるか 河出書房新社 感想

あらすじ・概要 家庭の事情でインドに移住することになった著者家族は、インドの文化の違いにカルチャーショックを受ける。インドの宗教や食文化、貧困や犯罪の問題。やがで著者はボランティアサークルに所属し、そこでの活動から社会のと関りや、社会にとっ…

【軍事学者が語る、侵略国家になってしまった国の日常と文化】小泉悠『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』

あらすじ・概要 ウクライナへの侵略によって、「プーチン帝国」と独裁国家として語られるようになったロシア。そこで日常を過ごす国民たちはどんな暮らしをしているのか。軍事学者である著者は、自身のロシアでの生活を振り返りながら、ロシアに生きる人々の…

【脳に後遺症を負って家事のできない伴侶を理解した】鈴木大介『されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間』

あらすじ・概要 著者、鈴木大介は、情緒不安定で自傷行為を繰り返す恋人と結婚する。自傷行為は鳴りを潜めたものの、片付けや料理ができない、朝起きてくることができない「お妻様」に強いストレスを感じる。ある日ふたりは短期間で病に倒れ、それをきっかけ…

【なぜ私はカルトな世界を信じられないのか?】村田沙耶香『信仰』

あらすじ・概要 スピリチュアルな何かを信じられず、「現実」ばかりを見ている主人公は、「カルトをやらないか」という誘いに乗ってみる。表題作ほか、他者に馴染めない、どこか心ここにあらずな人々を描いた短編&エッセイ集。 全体的に「普通」に生きられな…

海の哺乳類を解剖する生物学者の日常と、生き物の不思議―田島木綿子『海獣学者、クジラを解剖する~海の哺乳類の死体が教えてくれること』

あらすじ・概要 日本には、実は多くの海の生き物が漂着(ストランディング)している。海の哺乳類を解剖し研究することが仕事の著者が、解剖の仕事や海の生き物の不思議を紹介する。生物学者は何のために解剖をし、どのように体の中を観察するのか……。 科学を…

発達障害の夫が壊れかけた家族を再構築する―遠藤光太『僕は死なない子育てをする 発達障害と家族の物語』

あらすじ・概要 大学を出てすぐに若くして結婚し、子どもをもうけた著者。しかし強いうつ症状に襲われ、復帰と休職を繰り返してしまう。家族がばらばらになりそうな中、著者は自分が発達障害であることを知った。発達障害の特性を考えながら、家族を再構築し…

政治学者が学問的正論が通用しない「PTA」の世界で気づいたこと―岡田憲治『政治学者、PTA会長になる』

あらすじ・概要 政治学者・岡田憲治は他人からの強い推薦によってPTA会長になるが、そこは非効率、非論理的な活動に満ち溢れていた。会長としてPTAのスリム化を目指すが、そんな著者に反発する人も多く……。保護者による「自治」の中で、人間同士の政治を考え…

能の話より認知症の母の国際的介護問題のほうが面白い―梅若マドレーヌ『レバノンから来た能楽師の妻』

あらすじ・概要 レバノン内戦ゆえに故郷を離れ、学生をしていた著者はあるとき能楽師の息子と出会う。彼と結婚することになった著者は、能楽における古いしきたりや価値観に戸惑いつつも夫を支える。夫は著者とともに、新しい能楽のスタイルを表現するため活…

中国語を話せない台湾人が、中途半端な自分を肯定できるようになるまで―温又柔『「国語」から旅立って』

あらすじ・概要 日本で育った台湾人である著者は、長じるにつれ「台湾人なのに中国語を話せない自分」に悩むようになる。高校で中国語を学び、大学でも引き続き中国語を選択するが、その過程でも違和感がなくならなかった。「自分は自分」として著者が自分を…

あのころのインターネットと小説家の虚実入り混じる日常―乙一『小生物語』

あらすじ・概要 インターネットのHPで日記を書き始めた作家、乙一。しかしその内容はどんどん虚実入り混じるようになる。映画を見たり漫画を読んだりする日々や、同業者との交流の中に唐突に挟まるファンタジー要素。フィクションのようなノンフィクションの…

限界集落で共同生活を送るニートたちはなぜそこに集ったのか―石井あらた『「山奥ニート」やってます』

あらすじ・概要 とある限界集落。そこで共同生活を送るニートたちがいる。家事をし、最低限の労働をする以外は、アニメを見たりゲームをして暮らしている。ニートたちのリーダー格である著者が、その生活の日々と、「山奥ニート」が発生した由来、社会への思…

13歳で同性に恋した女の子が、自分がレズビアンだと受け入れるまで―室井舞花『恋の相手は女の子』

あらすじ・概要 13歳で同性である女性に初恋をした著者。女性が女性を好きになることはおかしいことなのだろうか? と悩み、葛藤する。しかし世界一周の船「ピースボート」に参加したことから、自分以外の性的マイノリティに出会う。自分を受け入れられな…

東京に住むインテリ虫好き少年がアナウンサーになるまで―桝太一『理系アナ桝太一の生物部な日々』

あらすじ・概要 子どものころから虫好きだった著者、桝太一は、名門麻布中学に入学し、そこで生物部に入る。そこでは走り込みをして体を鍛えながら、生き物の採集をしていた。卒業後は東大に入り、海洋生物に興味を持ちアナゴや貝の研究をする。そんな著者は…

人間には、絶望の中にもささやかな救いを見出すことができる強さがある―野田敦子『夫が倒れた! 献身プレイが始まった』

あらすじ・概要 コピーライターの著者の夫が倒れ、意識を取り戻す見込みがほとんどない植物状態になってしまった。悲しみに暮れる暇もなく、著者の生活はめまぐるしい勢いで変わっていく。介護をどこまでするかという問題、夫の家族や友人との付き合い、自分…

孤独死は嫌だ!と思ったので似たようなオタクたちと同居してみました―藤谷千明『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』

あらすじ・概要 パートナーと別れ、同棲を解消した著者は、家賃の金銭的負担と孤独死の恐怖にさいなまれていた。そこで、似たような悩みを持つオタク同士でルームシェアをすることを思いつく。メンバー探しや物件探し、引っ越しの流れから、実際に暮らしてみ…

大阪から東京へ逃れた男がタクシーの運転手になって路上を巡る―梁石日『タクシードライバー日誌』

タクシードライバー日誌 (ちくま文庫) 作者:梁 石日 筑摩書房 Amazon あらすじ・概要 事業に失敗し、逃げるように大阪から東京へやってきた著者。彼が就いた仕事は、タクシードライバーだった。面倒な客とやりやったり、事故に巻き込まれたり、タクシードラ…

双極性障害の著者は死なないために死にたい気持ちと共存を試みる―ひろのはこ『となりの希死念慮さん 死にたい気持ちと付き合う』

あらすじ・概要 双極性障害を患っている著者は、昔から「死にたい」という考えに取り憑かれていた。しかし、周囲の支えてくれた人たちのためには死にたくない。「死にたい」から「死なない」ために、己の中の希死念慮と語らい和解を試みる日々が始まった。文…

新型コロナウイルスのワクチン1回目打つだけで給料がもらえる仕事でよかった【ワクチン接種実録】

たぶん将来の自分のために記録に残しておいた方がいいなと思って書きます。 一応身バレを防ぐために、フェイクを入れている部分もあるので「ここ違うんだが!?」というところがあってもスルーお願いします。 コロナワクチンの日程が決まるまで うちの会社は…

日本人女性が家族とともにロンドン暮らし―玖保キリコ『ロンドン丼 英国暮らしは毎日がドッキリコ!』

あらすじ・概要 イラストレーターの著者は夫と子どもとともに、イギリスの首都ロンドンで暮らしている。ロンドンでの暮らしは文化の差を強く見せつけられることが多い。外国人から見たロンドンの姿を、エッセイと漫画で語る。

こういう生活が本当にうらやましい―阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

あらすじ・概要 女芸人阿佐ヶ谷姉妹。彼女らはふたりで狭いワンルームに暮らしていた。同居のわずらわしさや楽しさ、近所の人たちとの交流を交互にエッセイとして書き記していく。ふたりの書いた恋愛小説も収録。 「普通」でないことを受け入れられる生活う…

コロナ禍の1年間で変わったこと5つ

お題「#この1年の変化」 公式企画で「この1年の変化」について語ろうということで、私も記事を作ってみました。項目は5つ。 それほど変わっていないと思い込んでいたけれど、書き出してみるといろいろ変化を思い出すものですね。 東京が遠くなった 大阪を…

キャットシッターの第一人者が見た猫と人の関わり―南里秀子『猫、ただいま留守番中』

あらすじ・概要 キャットシッターの第一人者である南里秀子。彼女が出会った猫たちも、飼い主たちも、さまざまな事情を抱えている。シッターとして人の家に入り、猫の世話をすることで、人と猫の関係が見えてくる。楽しいことから不満なことまで、猫と働く生…

フランス文学者による衝動買いおもしろレビュー―鹿島茂『衝動買い日記』

あらすじ・概要 フランス文学者、鹿島茂は買い物が大好きである。店を物色し、いつも衝動買いをしては、後悔したり、当たりを引いたりしている。腹筋マシーン、猫の家、財布など、著者が購入した「衝動買いグッズ」とその後の使用結果を面白おかしく書いた連…

人脈があっても介護は難しい―かぶらぎみなこ『親が倒れた日から、いつかくる…その日まで~かぶらぎさん家のケース』

あらすじ・概要 イラストレーターで勤め人の著者。その父親が、脳こうそくで倒れた。そこから、家族の介護の日々が始まった。入院生活から自宅介護、デイサービスの利用、そして、おそらく二度と家に戻れない療養型医療施設へ。親の老いを文字エッセイとイラ…