ブックワームのひとりごと

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食品アレルギーの子どもを育てる上での悲喜こもごも―カラスヤサトシ『0歳からのアレルギー戦記~牛乳・卵・小麦がダメ!』

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0歳からのアレルギー戦記 ~牛乳・卵・小麦がダメ!~ (comicタント)

 

あらすじ・概要

結婚して子どもをもうけた著者。しかしその子どもには食品アレルギーがあった。アレルゲンを含む食品を避けたり、気軽に他人と食事できなかったり、アレルギーの子どもと暮らすことは大変なことも多く……。

 

食品アレルギーの子どもと暮らす人ならではのストーリー

興味深かったのは子どもがアレルギーと診断されて複数の医療機関を受信した著者の妻が、そこで一切統一されていない助言を受けたシーンでした。

ステロイドはどんどん使うべき、あるいは使うべきではない。そしてアレルゲンとなる食品は少しずつ食べさせるべきである、あるいは一切食べさせてはいけない。

このような医療機関の意見が一致しないところを見ると、アレルギーの子どもを持つ親に対してあれこれ「○○すべきじゃないのに」と言えないなと思います。プロである医者ですら違った意見を言うのだから、親御さんが混乱するのも当たり前です。

 

それからアレルギーの子どもとその家族だけが参加できるキャンプの話も面白かったです。食事は来る子どもたちのアレルギーの原因物質が一切含まれていないものです。こうすることによってアレルギーの子どもたちも「みんなと同じものを食べる」という体験ができます。

また、キャンプに同行した大人たちの悩みの共有、共感ができるシステム作りも興味深く読みました。

 

アレルギーの子どもがアレルゲンの食べ物を食べて大変なことになった、というニュースはときどき流れますが、具体的にアレルギーの子どもがどういう生活をしているかは知らなかったので、参考になりました。