文章を書く上で図解を描く必要があったので、グラレコの本を2冊読みました。
自分で感想を見返すときもまとめて見るだろうので、感想を2冊同時に書きます。
『その場で「聞く・まとめる・描く」 グラレコの基本』本園大介
表情についての記述が多く、面白かったです。表情を誇張するコツや、目や眉、口で感情を表現します。限られた絵柄でも、組合せ次第でいろいろできるんだなあとなりました。
後半は会議中にグラレコを描く方法になるので、単に図解を書きたいだけの私は流し読みしました。しかし会議中にリアルタイムで絵を描くのって緊張して大変な気がします。
『Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書』清水淳子
グラレコの実例がいろいろ載っているところがよかったです。グラレコグラレコって言うけど実際どんな感じで書いてるんだろう……と気になる人にはいいのではないでしょうか。
グラレコは絵はうまくなくて良いとは言われますが、この作者は十分絵がうまい気がします。デザイン的にきれいです。
二冊読んだ雑感①グラフィックレコードを美化しすぎじゃないか
ハウツー本ならそういうものかもしれませんが、グラレコについてやたら持ち上げる言い方なのが気になりました。2冊ともそうです。
私はコミュニケーションは事故るものだと思っている派なので、グラレコが浸透していけばグラレコでもコミュニケーションの事故も発生していくのではないかと思います。
今でも絵を描いただけで「わかったつもり」になってしまうのではないかなという危惧はありますし。学校でもとりあえずきれいにノートをまとめてわかった気になってしまうのはあるあるですからね。
話し言葉でも文章でも絵でも誤解は起こります。グラレコで起こらないことはないでしょう。
だからグラレコについて持ち上げるだけではなく、あれこれ批判されたりより誤解を生まないグラレコとは何か? という議論がされるようになった方がいいのではないでしょうか。
二冊読んだ雑感➁漫画を描く人にも便利なのでは
グラフィックレコードの本を読んでいると、グラレコは漫画表現に根差していると感じます。漫画を描く人にとっても、誇張表現や表情のつけ方は参考になるのではないでしょうか。
こうして改めて漫画的な表現を見てみるのは新鮮です。表現として理解していても、説明されなければ気づかないことも多いですからね。
絵を描くことのハードルを下げてくれそうです。