ブックワームのひとりごと

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寂しいけれど美しい結末にしんみりする 『シェルブールの雨傘』感想

シェルブールの雨傘(字幕版)

フランス映画のおすすめ記事に載っていた映画です。

 

あらすじ

港町シェルブールで傘屋を経営している母親と暮らすジュヌヴィエーヴ。彼女にはギイという恋人がいた。ギイと結婚したいと母親に言うも、強く反対される。そんな中、ギイに軍の召集令状が届き……。

 

レトロでおしゃれな映画

まず、画面がすごくおしゃれでした。ジュヌヴィエーヴが暮らす傘屋の色とりどりの傘、ギイが働く自動車修理工場のごちゃごちゃした生活感など、背景が見ていて面白かったです。

昔の映画ということで画質はあまりよくないんですが、それもあえて演出の一部に見えてきます。ざらざらした画面がどことなく物寂しさに拍車をかけていました。

ミュージカル映画なのでキャラクターはずっと歌っています。その愁いを帯びた美しいメロディは聞いているだけでしんみりしました。その後の寂しい結末を予感させるようです。

レトロでおしゃれな雰囲気は、見た目がきれいな映画が好きな人にはたまらないと思います。

 

あっさりとした終わり方が好き

この話は、結構ベタなテーマを扱っています。しかしエンディングは思わぬあっさりしたものでした。私、この終わり方好きです。

別々の道を進んでいても、ふたりはあのときの恋を何度も思い出して生きていくんだな、と思うと、これはこれで恋の結末としては美しいのではないでしょうか。

恋が成就するのは喜ばしいことなのですが、成就しない恋は何の意味もないのかというと、まったくそんなことはないと思います。

それぞれの幸せを手に入れても、昔の恋への感傷は残る。その微妙な心が画面から伝わってきて切なかったです。

いわゆる一般的なハッピーエンドではないのですが、二人はあれはあれで幸せなのでしょう。

 

まとめ

すごく面白い、という映画ではなかったんですが、作品に漂うさびしさが印象的で記憶に残る映画でした。

見終わってしんみりしてしまう映画です。

シェルブールの雨傘 オリジナル・サウンドトラック

シェルブールの雨傘 オリジナル・サウンドトラック